nana

カントリーガール【1】
302
39
コメント数17
0

🌟カントリーガール妄想ドラマ小説 第二弾です❣️ 今回は、しろみさんの伴奏で 歌わせていただきました。 歌もコーラスもストーリーも、 前回とは全く違う仕上がりになりました❣️ カントリーガール。 日本語だと「田舎娘」ですが、 平成令和時代の「地方」は、 「田舎」ではなくなってしまいました。 B級グルメ、ゆるキャラ、聖地巡礼。 インターを降りれば看板が林立する コンビニ、ファミリーレストラン。 地方発信の文化は、ネットで全国に まんべんなく広まり、発信した土地が その世界の中心になる。 かつて「イモっぽい」「ダサい」 と言った意味の「田舎」は、 =地方ではなくなりました。 ですのでこれは昭和の、 東京という都会に憧れる田舎があった時代、 まだインターネットやメール、 携帯電話のなかった時代のお話です。 ……★……☆……★……☆……★…… 「弟子にしてほしいんです」 と言って玄関に座り込んだ少女は、 まだ高校を出たばかりらしい。 親のものを拝借してきたのか、 古びた大きなスーツケースを 上がり框に置くと、(※) 「先生がいいとおっしゃるまで、 ここを動きません」 と上目遣いの強い眼差しで 私を見上げた。 私は、四十を過ぎて ようやく小説が売れ始めた物書きだ。 「弟子や書生を置く余裕などないのだよ」 追い返そうとしたが、 無下にできなかったのは、 少女が死んだ妻の若い頃に 似ていたからだろうか。 「弟子がだめなら、住み込みの お手伝いでいいですから」 私のファンだと言う。 「先生のおそばにいたいんです」 お下げ髪に白いブラウス、 チェックのスカート。 澄んだ瞳を輝かせて見上げられると、 どうも返す言葉が出てこない。 親元に電話をさせたら、 好きにさせてくださいと、 あっけらかんとしたものだった。 かくして、少女はうちに 住み込むことになった。 予想に反してよく働く。 気働きが良くて朗らかで、 居るだけで花が咲いたようだった。 嬉々として書生の真似事をする 彼女の初々しい横顔に、 妻の若き面影を重ねる。 その時、私は思い出した。 妻に書いて贈った詩の一節を。 「カントリーガール きみの目の中で夕焼けが燃える カントリーガール きみの微笑みは草原の匂いがする 好きだよ…」 私は、そばにあった原稿用紙の裏に、 再びその詩を書き留めた。 ……★……☆……★……☆……★…… 〔注釈〕 (※)上がり框(あがりかまち) =玄関の上がり口で、履き物を置く土間の部分と玄関ホールの床との段差部分に渡した木のこと。まれに式台のことを指す。 というわけで、ここでは式台のことを指しています。 ちなみに式台とは、玄関の土間と床の段差が大きい場合に設置される台のこと。←これです ……★……☆……★……☆……★…… 今回、連続ドラマ小説のように 毎日1話ずつ更新させていただきます。 コーラス等の構成もまた、 ひとつずつ違うものになっています。 今回、しろみさんピアノにはマストな、 ポンポン♪ から始めてみました😆👍🎶 もしよろしければ、 最後までお付き合いください🙇‍♀️ 明日は第二話をお届けします。 ……★……☆……★……☆……★…… 🔹INDEX🔹 妄想ドラマ小説「カントリーガール」 🔹第1弾🐔 ・第1話 https://nana-music.com/sounds/0538b593 ・第2話 https://nana-music.com/sounds/0538b59f ・第3話 https://nana-music.com/sounds/05391486 ・第4話 https://nana-music.com/sounds/05391489 🔸第2弾🍳 ・第1話 https://nana-music.com/sounds/0542e620 ・第2話 https://nana-music.com/sounds/05433d4d ・第3話 https://nana-music.com/sounds/05439abe ・第4話 https://nana-music.com/sounds/0543f2a8 ・第5話 https://nana-music.com/sounds/0543f2b3 #nana文芸部 #うかしろみ #うか谷山浩子 #うか小説

partnerパートナー広告
UTAO
17コメント
ロード中