
カントリーガール【2】
谷山浩子
新春🎍第一弾の谷山曲は、 2番ずつ前後編に分けて、 妄想ドラマ仕立てでお送りしております😆👍🎶 1番から読んでいただけると物語が繋がります。 コーラスアレンジは、 4番まで全部違うものにしてありますので、 そちらもお楽しみいただけるとありがたいです🙇♀️ どうぞよろしくお願いします🙇♀️ 🐾………♪………🐾………♪………🐾 「ヒロキせんぱ〜い、何書いてんすかー!」 どさりと体を預けるようにして肩を組み、 背後から覗き込んできたのは、 同じクラスのヒロキだ。 僕は慌てて青い封筒を ジャケットのポケットに突っ込んだ。 こいつは現役だから、当然僕より2歳若い。 それを知ってから、聞こえよがしに 僕のことを先輩と呼び始めた失礼なやつだ。 「だって、同じ名前じゃややこしいじゃないっすかー」 苗字は違うだろう、苗字は!と言っても聞かない。 その馴れ馴れしい態度も僕は気にくわない。 メンソールの細いタバコを、喫煙所以外でも 堂々と吸っているのも、気に食わない。 いかにも都会育ちの、スタイルの良い いわゆるイケメンなのも気に食わない。 もっと気に食わないのは、 教室にこいつが入ってくると、 例のヒロコちゃんが、ポーッとした視線で ヤツの姿を追いかけているからだ。 最初は遠慮がちだったその視線も、 最近は傍目に見てもわかるほどになった。 ああ、だめだ、だめだ、あいつはだめだ! ほら、あいつだって、君のことをチラ見して…… ああ、やめろ、そんな値踏みするような目で 彼女を見るな! その時、ヤツはニヤニヤ笑いながら、 席に座っていたヒロコちゃんに近づいた。 講義開始まであと1分。 いったい何を…… ヤツは、長い指で、まるで手品でも見せるように 青い封筒をひらりと取り出した。 あっ……それは! 僕は慌てて、ポケットを探った。 ない! まだ封もしていなかった青い封筒……。 なんてことだ。 ヒロコちゃんが… ヒロコちゃんが頬を染めて、 おずおずと受け取った。 そこに教授がやってきて、 僕はただ、ヒロコちゃんが そっと便箋を広げて読み、 真っ赤に頬を染めて 両手で顔を覆うのを 教室の端から見つめるしかなかった。 カントリーガール きみの目の中で夕焼けが燃える きみの微笑みは草原のにおいがする 好きだよ……ヒロキより (つづく) 明日、3番と4番をアップしますので、 よかったらお付き合いください。 貴重なお時間ありがとうございました🙇♀️ 今年もこんな感じでキャプション長めですが、 よろしくお付き合いお願いします🙇♀️💦 素晴らしいピアノの演奏は にわとりのとさかさんです🐔 今年もお世話になります。 いつもいつもありがとうございます 💐💐💐💐💐💐💐💐💐💐💐 🔹INDEX🔹 妄想ドラマ小説「カントリーガール」 🔹第1弾🐔 ・第1話 https://nana-music.com/sounds/0538b593 ・第2話 https://nana-music.com/sounds/0538b59f ・第3話 https://nana-music.com/sounds/05391486 ・第4話 https://nana-music.com/sounds/05391489 🔸第2弾🍳 ・第1話 https://nana-music.com/sounds/0542e620 ・第2話 https://nana-music.com/sounds/05433d4d ・第3話 https://nana-music.com/sounds/05439abe ・第4話 https://nana-music.com/sounds/0543f2a8 ・第5話 https://nana-music.com/sounds/0543f2b3 #nana文芸部 #うか谷山浩子 #うか小説
