シラベ【独白 カウンセリング】CV ―― 酊
BGM制作 ―― 花様
シラベ【独白 カウンセリング】CV ―― 酊
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波が揺らぐ。浮いて、沈み、それをただ繰り返す。そこに大した意味は無い。
……大きく見れば全ての事柄は波の揺らぎに過ぎず、留まるものは存在しない。流れとは無常であり世界の全てである。
「ああ、これはボクの認識に過ぎない。だがそれ自体に触れてみる価値はある。そう思わないか?」
ボクは注視する。
波の一部を個として識別した時、ソレ自体が静止するまで。己の引いたシナリオ通りに進む寸劇を味わう事が、ささやかな喜びだ。
ボクも波の中に有り、ただ周りを傍観する観測者に過ぎないが……
「いいか?よく聞いて。ボクは波を操る糸口を知っている。」
それはあらゆる方法のただ一部でしかないが、ボクにとっては満足のいくお遊戯だ。
自身は自身であると知覚しながら、他人を流動として扱う。それだけだ。
まるで子供の水遊びみたいなものだろう?
事実、そうなんだけどね。
……ああ、そもそも下地の整ってない肥溜めのような砂場で遊ぶ不潔な馬鹿は居ないだろう?……多分、ね。
まあ、物事には順序とタイミングが重要なわけだ。
ボクは先ず“患者”の知らない所から、波紋を産むように石を投げるのだ。
そうすると、発生した波は音楽と同じように……ボクが丹念に作りこんだ破滅の調べへと昇華される。
「……あー、噛み砕こうか。つまり、キミにとってより良い結果と、ボクにとってより良い結末を探していきたいと思わないか?お互いに甘い汁を啜っていたいだろう。そう、より“感覚的”に、だ。乗るか?」
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