長編朗読台本【世界の種】第三回
お名前をどうぞ 台本: かきつばた。
長編朗読台本【世界の種】第三回
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長編朗読台本【世界の種】
ジャンル:ファンタジー
人数:一人
声劇ユニット『かきつばた。』著
違和感から温かみを感じる
―前編―
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【登場人物】
筑紫春樹(ちくしはるき)
男性 大学生
【コラボ条件】
◎台本をお使いになる際は拍手をお願いします。
◎コメントは必須ではありません。
コメントありがとうございます。
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お手数ですが、よろしくお願いします。
【続話】
長編声劇台本「世界の種」 台本: かきつばた。
https://nana-music.com/playlists/3189339
【コラボして下さった方】
◎プレイリスト
長編声劇台本「世界の種」コラボさま
https://nana-music.com/playlists/3189386
※台本が読みにくくなるのを防ぐため、前回までのあらすじ等は割愛させて頂きました。以前の台本を追って、ご確認下さい。
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(台詞)
筑紫春樹の独白(モノローグ)
――筑紫春樹(おれ)は倖せだ。
父と母がいて……俺が8つになって間もなく、父が他界する。
責任感の強い。
何事にも手を抜かない。
何についても真摯(しんし)に向き合う。
少々奥手でとっつきにくいところもあったが、それを差し引いても心根がいいと感じられる人物。父はそんな気持ちのいい人間だった。
生前の父を知る者は、よくそう言って称賛(しょうさん)する。
そして、俺が父に似ていると言い、毎度のように朗らかに笑った。
そんな父は、つねづね春樹(おれ)にこう言い聞かせた。
ーー違和感というのは、心が訴えてくる警鐘なんだよ。
筑紫春樹(おれ)は倖せだ。
俺は本当に父に似ているだろうか。
――父についての記憶がない。
何度か顔を思い出そうと試みたこともあったが、記憶の扉を押し開こうとするたびに、胸の奥は軋みじくじくと痛んだ。
思い出そう、思い出そう、(ぎしり)。
思い出そう、思い出そう、(ごとり)。
思い出そう、思い出そう、(どくん。どくん。どくん)。
――だから、やめた。
(第四話に続く)
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文章編集 かみな。
サウンド編集 ももつばき。
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