〈第5話〉ゴシップは程々に【中編③】
台本:由季 BGM:『ad-lib piano BGM 朧隠色』レーニャ様 イラスト:MΔWΔTΔ
〈第5話〉ゴシップは程々に【中編③】
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【Normal】〈第5話〉ゴシップは程々に【中編③】
アレンは男に掴みかかろうとするが、アリスティアに遮られる
アリスティア「…失ったことなんて、数え切れないほどあるよ。大事なのはその先だ。人間はいつか死ぬ。君は逃げているだけだ。」
悲しげに笑うアリスティアに、男も本音を口にする
運転手「……………怖いんだよ。自分を見失いそうで」
アリスティア「怖いのは知らないからだ。知らないからこそ、ボクは知りたい。この手で真実を暴きたい。ジャーナリストなんて胡散臭い職業についたのはそれが理由だ。……大事なものはいつか壊れるんだよ。どんなに慎重に扱ってもね。終わりがあるから、大切にするんだ」
運転手「……………」
アリスティア「メディアなんかを頼るな。存在意義は自分の手で証明するべきだとボクは思うけどね」
アレン「……メディアの歯車の癖に」
アリスティア「その辺の三流と一緒にしないでもらいたいね。ボクはどんなことも、嘘偽りなく伝えてきたつもりだが?相手が嘘を言うなら、あらゆる手を使って暴露させる。確信は自分の手で掴まなければ無意味なんだよ。」
シャルロット「そうよね。……人は嘘をつくけど、情報は嘘をつかないもの」
アリスティア「それには語弊があるよ。」
シャルロット「え?」
アリスティア「ボクが言うものでもないけど、メディアは一種の洗脳だ。君たちは情報をどうやって手に入れる?正しい知識はどこから生まれる?今でこそ、気軽に何処でも検索できるけど、それは本当に正しいのかな。こうしている間にも、世界中の人間が真実と虚構…いや、ネットのニュースやエセ番組に踊らされている。全く鴨もいいとこだね」
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絵師
MΔWΔTΔ様
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@maware_grgr8109
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