これ青春アンダースタンド
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これ青春アンダースタンド
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#恋してマーメイド #声劇 #お魚さん
🐟スペシャルアフターライブソロ曲編③🐟
【これ青春アンダースタンド】by二枚貝姉妹🦐🦑
🦐「あたし達の番だー!しっかり盛り上げちゃうぞ!」
🦑「あたし達が主役のステージ、しっかり目に焼き付けてよねー!」
素敵なご本家様
『これ青春アンダースタンド』
https://youtu.be/76Q6sol0I9o?si=86MDIBGyDv6sx2Nk
お借りした伴奏の作成者様
ぐっち様
https://nana-music.com/sounds/014ef484
【キャスト】
(敬称略)
🦐二枚貝あさり🦑二枚貝しじみ
(にまいがい あさり・しじみ)cv.疾風怒濤
〔 https://nana-music.com/users/8017457 〕
『誰もが主役』
何でチアをやるの?
あたし達はそう何度かきかれたことがある。
チアは誰かを応援するもので、自分が主役にはなれないでしょ?なんでわざわざ?
その時、あたし達はうまく反論が出来なかった。ただ、『楽しい』って気持ちがあったから。
でも、言葉にうまくできない違う気持ちもあった。
二人で色々考えてみたんだけど、答えは出なくて、酒蒸しになりかけたのでチアの大先輩であるママにきいてみた。
「『応援』って強い人しかできないことだと思うの。誰かを輝かせるために行うものだけど、強い『頑張れー!』って気持ちを持ち続けなきゃできないでしょ?それに、応援した人の人生を変えられるかもしれない!たくさんの人の人生の1ページに残るってなんだかすごくない?」
まだ小学生だったあたし達はママの言葉を完全には理解できなかったけど、なんだかよりチアが大好きになった気がした。
そして高校生…あたし達が全力で応援したくなる不器用だけど真っ直ぐな親友に出会うんだ。
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🦐あさり 🦑しじみ 🌊一緒
🌊アイアイ
🦐恋の苗を皆で育てましょう
水を沢山あげてスクスク育てましょう
🌊(はーい)
🦑与えすぎて枯らしてしまってます
これはもうダメかも
優しいだけじゃダメなんです
🦐先輩面して分かった風に
御託を並べて何様ですか?
言われなくっても分かってますよ
🦑そうです それそれその調子で
もう1度挑戦しませんか?
あの子の笑顔咲かせましょう
🌊見せて ねぇ 見せて 君のお花
🌊アイアイ
🦐アンダースタンド 恋してる?
フレーフレーフレー 手を振れ
🌊アイアイ
🦑アンダースタンド 見とれてる?
ライライライ 手を叩け
🦐完成系までは
まだ遠く 未熟な僕達だから
🦑失敗してもね 許してよ
🌊これ青春アンダースタンド?
アンダースタンド!
OK!
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「はわわ朝里、とうとう本番だねえ…」
「き、緊張するね志々美…そ、そうだ!緊張ほぐすには手のひらにオルニチンって5回書いて飲み込むといいらしいよ…!」
「よ、よし、オルニチンオルニチン…わあああやっぱり不安んんん」
今日はチアの全国大会決勝の日。この大会で勝てれば大学No.1のチアリーダーということになる。
…が、やっぱりレベルが高い大会なだけあってみんな可愛いし軟体動物だし技のレベルも高い。
こんな高いレベルの中あたし達が勝ち上がれたのは奇跡にも近い…
「え、エントリーそろそろだよ朝里…行かなきゃ…」
「う、うん…ご、ごめん緊張で足が…」
場違い、とすら感じてしまう場所。プレッシャーに押しつぶされそう。
ああ…あたし達がいつも応援している人達はこんな気持ちなのかな…
不安で、心細くて、泣きそうになってしまう。
だめだ、頑張らなきゃ…応援は強くなきゃいけないんだから…でも…
…不安と緊張で押しつぶされそうなあたし達。でも、そんなあたし達を救ってくれたのは大好きな友達だった。
「あっ、いた!朝里ちゃん!志々美ちゃん!」
「応援に来ましたわよ!」
「魚子ちゃん…噌良ちゃん…!」
二人にギュッと抱きしめられるあたし達。
ああ…あったかい。
「…大丈夫。二人は強い。二人の応援であたし達いっぱい助けてもらった。」
「そうですわ、今度はわたくし達の番。今日の主役はあなた方ですわ!」
「あたし達が、主役…?」
主役。あたし達が主役。
あまり考えたことがなかった。
あたし達は応援で、周りのみんなが笑顔になってくれたら…って…
「あ…」
そこで、気づいたんだ。あたし達がチアをやるもう1つの理由。
あたし達、みんなの笑顔が大好きなんだ。応援でみんなを笑顔にできると嬉しいんだ。
そっか、あの時表現できなかった気持ちはこれだったんだ…
「二人はね、わたし達をいつも笑顔にしてくれる。スマイルマスターさんなんだよ!でも今日は二人が主役!スマイルマスターさんの最高の笑顔を見せて?」
「魚子…スマイルマスターって…なんというかこう…もっといい感じの名前ありませんの?」
「ええ!?変かな!?えっと、えっと、じゃあ笑顔を極めし者とか!?」
「変わらないのでは!?」
「「あはは!」」
魚子ちゃんと噌良ちゃんのやりとりが面白くて、安心して、笑ってしまった。
いつの間にか怖さはどこにもなかった。
「その笑顔!頑張れ、二人とも!」
「目指せ優勝ですわ!」
やっぱり、大好きだ。
頑張ろう、みんなのためにも、頑張ろう!
「よし、いってくる!」
「優勝掻っ攫ってきちゃうよ!」
そしてあたし達は運命のステージに立った。
観客席には人がいっぱい。みんな冷たい目をあたし達に向けている。
だけど、その一角にあたたかな声援を飛ばしてくれている場所があった。
「頑張れー!!チア部!!」
「チア部いつも応援ありがとう!今日は俺たちが恩返しにきたぞー!!」
「いつもいっぱい力をもらってるから!今日はチア部の応援団だよ!」
そう、あたし達が今まで応援してきた人達が今日はあたし達を応援しにきてくれていたのだ。
「あんなに…たくさん…!」
ああ、あたし達の応援はこんなにもたくさんの人を笑顔にできていたんだね。
「朝里…!いくよ!」
「うん!志々美!」
なら、あたし達がやることは決まっている。
「「1.2.3. Go!!!」」
最高のパフォーマンスと最高の笑顔で感謝を伝えることだ。
そうして、結果は…
「「いえーい!!!」」
二人でハイタッチ。そして金色に輝くメダルをコツン、とぶつける。
最高のパフォーマンスができた。あの時間、あたし達は確かに主役になれた。
「夢みたいな、時間だったね…」
「うん!楽しかった!」
ふわふわしながら帰路に着く。だけど、あたし達の夢はまだまだ終わらなかった。
「「あ、あの!」」
「「ん?」」
声をかけられ、振り向くと目の前には同じ背丈同じ顔で頬を赤く染めた青年が2人いた。
「あ、あの、僕たち、パフォーマンス見て、その、すごい、魅了されて…」
「あの、それで、お二人の笑顔可愛いなって…ああああっとえっと…れ、連絡先教えてくれませんか!?」
「「えええ!?」」
…どうやらあたし達が主役の物語はまだまだ終わらないみたいだ。
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