〈第4話〉情報屋VS天才プログラマー【前編①】
台本:由季 BGM:『BGM180106 ピアノ/悲哀/Cinematic』 HomeMadeGarbage SoundTracks 様 SE:効果音ラボ 様 イラスト: MΔWΔTΔ様
〈第4話〉情報屋VS天才プログラマー【前編①】
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【Normal】〈第4話〉情報屋VS天才プログラマー【前編①】
物の少ない無機質な部屋に着信音が響く
男は端末を通話状態にし、耳元に当てる
?「………えぇ。全て手筈通りですよ。何も問題ありません……………………え?」
一瞬男が目を見開く
?「そうですか……ヤードが探偵と手を組んだのか………面白いじゃないですか!………では、俺は俺なりに動いてみせますよ。政府直属部隊、innocence(イノセンス)として、ね。」
男は勝気に微笑んだ
?「……勿論です。このウィリアム・レストレードにお任せを。………陛下の憂いは俺がこの手で晴らしてみせる。だから…………姉のこと、よろしくお願いします」
男、ウィリアムは通話を切り、窓際に立つ
月は雲に隠れて見えない
ウィリアム「……この国は間違ってる。…………何で姉さんが人質にならなければいけないんだ…………陛下の命なんて………俺には心底どうでもいい。姉さんさえ無事なら……そのためなら、俺は何だってやってやる……この命に代えても」
ウィリアムは拳を握りしめ、曇天を睨みつけた
ーーー
Crime Eradication Agency
ある部屋ではタイピングの音以外、何も聞こえない
1つのパソコンを囲うように4人の男女が画面に目を走らせていた
セオ「……セキュリティ甘すぎ。こんなの猿でもクリアできるよ……っと」
こうは言ってるが、彼のレベルはいくら知識があり、機械に強くても、勉強したくらいでは超えることはできない。夥しい数字と記号の海を見据えて、セオは手馴れた様子で、次々と難問を突破していく
セオ「師匠、見つけました。」
画面に現れたのは、『innocence』という文字と、その組織の活動の記録だった。
innocenceとは純白を意味するのだが、行っていることは、真っ白とは言えない。女王陛下の命令は絶対。どんな手段を使ってでも遂行する。そのための犠牲は当たり前なのだ
レイ「…innocence」
オリヴァー「…ありがとう、セオ。流石だね」
セオ「と!とんでもございません!!!」
そんな天才プログラマーの彼も、師と崇めている彼には頭が上がらない。褒められて嬉しい気持ちと満更でもない気持ちで、彼の表情は緩みきっている
クレア「…生意気」
そんなセオを羨ましそうな目で見るクレア
セオ「何だよ」
クレア「…別に」
レイ「…セオが羨ましいのよ」
クレア「はぁ!?そ、そんな訳ないじゃない!」
セオ「…へぇー?」
意味ありげにクレアを見るセオ
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絵師
MΔWΔTΔ様
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@maware_grgr8109
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