今 目が合えば笑うだけさ
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いつものように部屋に閉じこもって本を読んでいたときのことだった。聞き慣れた、誰かがパタパタと小走りする音が、通り過ぎようとした時。足音は一番大きくなったところで止んだ。私に用がある人なんて滅多にいないのに……そう思った瞬間、遠い記憶の残滓と同じ鈴の鳴るような声が、目の前の扉から響き渡った。
「そゆちゃん!」
驚いて扉を開けると、昔よりかはだいぶ大人びていたけれど、確かに私の幼馴染みだった人が立っていた。私と目が合った途端に、彼女の顔はみるみる明るくなっていった。
「ほんとのほんとにそゆちゃんだーっ!うれしい!ふーちゃん、風茜だよ!覚えてる?」
彼女は嬉しそうに私に話しかけてくれたけど、私は驚いてしばらく固まってしまって、言葉を返すことができなかった。
「だいじょーぶ?もしかして、元気ない?」
心配そうに顔を覗き込んでくる彼女に何か返さなければと思って、咄嗟に浮かんだ言葉をそのまま口にした。「ううん、ごめん。また会えるなんて思わなくて……」
もう会えなくていいと思ってしまっていた私が、合わせられる顔なんてないんじゃないか。目を逸らして俯いたまま、おそるおそる尋ねた。
「どうして……会いに来てくれたの?私が勝手に、遠くに逃げちゃったのに」
少し間を置いたあと、彼女は聞き返した。
「ふーちゃんと会うの、嫌だった?」
そんなわけない。そう言おうとしたのに、すぐに言葉は出てくれなかった。
私が勝手に怖がっていただけだ。たまにどうしようもない孤独感に苛まれて、もう一度会えたならと思ってしまう時があった。でも、距離を置いたのは私なのに、そんなこと許されるの?どこからかそんな声が聞こえてきたから、そんな思いはすぐに掻き消した。何も答えられないまま黙ってしまっていると、彼女の方から先に口を開いてくれた。
「ふーちゃんね、そゆちゃんが喜んでくれることがしたいんだ。ふーちゃん、そゆちゃんの笑顔が見たくて会いに来ちゃったから!」
その言葉に顔を上げると、彼女はあの時と同じ眩しい笑顔で笑いかけてくれた。遠い昔に感じていた温もりがまた、私の心に広がった。
ずっと勝手に強がって、勝手に遠さげて、勝手に孤独になったつもりでいた。私のことなんて忘れて生きてほしいとも思っていたけれど、心のどこかでは寂しがっている私もいて、矛盾した気持ちを抱いてしまう自分の中途半端さが嫌だった。逃げたのも、意地を張っていたのも私なのに、彼女はまた会いに来てくれた。私の強がりは、二人の優しさも、自分の気持ちも無視していたんだと、やっと気が付くことができた。
昔と比べて強くなれたわけではないけれど、もうあの頃の私みたいに逃げたりはしない。自分を大切に思ってくれる人のことを大事にする、そう決めたから。
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lyrics
🌙透明よりも綺麗な
あの輝きを確かめにいこう
⭐️そうやって始まったんだよ
たまに忘れるほど強い理由
🥀🍀冷たい雨に濡れる時は
足音比べ 騒ぎながらいこう
☀️太陽の代わりに唄を
☀️君と❄️僕と❄️☀️世界の声で
💠いつか君を見つけた時に
🕊君に僕も見つけてもらったんだな
❄️今 ☀️目が❄️☀️合えば笑うだけさ
❄️言葉の外側で
‧✧̣̥̇‧ゴールはきっとまだだけど
もう死ぬまでいたい場所にいる
🌙隣で ⭐️(隣で) 🌙⭐️君の側で
🕊魂がここだよって叫ぶ
‧✧̣̥̇‧泣いたり笑ったりする時
君の命が揺れる時
🥀誰より 🍀(近くで) 🥀🍀特等席で
💠僕も同じように ‧✧̣̥̇‧息をしていたい
❄️Oh year (‧✧̣̥̇‧year) ☀️year (‧✧̣̥̇‧year)
❄️☀️ah huh
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Cast
🌙詩月 -Shitsuki- cv.ほしぞら まや
🥀蘭花 -Ranka- cv.桃ノ助
❄️疏雪 -Soyuki- cv.碧海
☀️風茜 -Fua- cv.ハナムラ
🍀美葉 -Miyo- cv.にな。
⭐綺星 -Leila- cv.おとの。
🕊トア -Toa- cv.唄見つきの
💠ロイーネ -Roine- cv.しぃな♀
Instrument
→ https://youtu.be/81JY_VYH5Uk
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