留守中のハプニング【みりん】
NAZNA
留守中のハプニング【みりん】
- 14
- 0
- 0
長期休暇を頂いたみりん。今日は久しぶりの勤務だ。長い腕に抱えきれない荷物を揺らしながら、詰所へとやってきた。
「休暇を頂き、誠にありがとうございました!みりん、これより任務に従事致します!」
みりんの凛として緊張感のある声が響いた。仲間や上官は嬉しそうに集まり、みりんは早速バドンからのお土産を渡して回った。南国の話にも花が咲き、楽しい時間を過ごしていた時だ。土産を受け取った後輩が、ぱっと思い出したような顔をして何かを取りだした。
「そう言えばみりんさん!これを預かってたの忘れてました。みりんさんが休みの間に会いに来たらしいんですが…」
そう言うと便箋を取りだし、みりんに手渡した。
便箋を開くと妙に綺麗な文字。見覚えがある…アヴァロンの同期兵、いつもフラフラしてて、頼りないのに芯のしっかりした彼奴だ…そう言えば、仕事を変えてアヴァロンを出ていったのだっけ。
─お久しぶりです、軍師殿。いや、今はこの街の門番だっけか?下級兵の時に組まされた俺らが2人ともアヴァロンを去っているなんて、人事課の兵長は俺らを恨んでいるかもな。覚えてるか?俺は行方不明者捜索の時に隣にいた役立たずだ。
仕事の関係で近くまで寄ったんだが、長期休暇中だったなんて運が悪かったな。せっかくだから手紙を置いていく。俺は世界樹のエリアにもっと近い西側の街に暮らしてる。暇な時にでも遊びに来て欲しい。同期同士でお茶でも飲もう─
便箋を読み終えたみりんは大きく息を吐いた。街は分かるのだが、詳しい住所が書かれていない。どこか抜けているのも昔から変わらないな…。呆れながらも気持ちは募った。
「次の休日にでも出向くか…会えるかわからんが…」
ヒントの少ない手紙をしまい込み、仕事へと向かった。
‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦
成功率は1/3です。選曲、アレンジ等の歌唱選択により、成功率が変わります。
コメント
まだコメントがありません