死に筋商品の活路【ヤミィ】
NAZNA
死に筋商品の活路【ヤミィ】
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ミックスジュース作りでのお祭り騒ぎが功を奏したのか、上半期の売れ行きは普段より伸びていた。毎日が心地よく忙しい。スタッフ達も生き生きと仕事に邁進している。…うん、いい空気だわ。ヤミィは今日も忙しなく稼働する自分のサロンを眺めて、満足そうに世界樹のお茶を飲んだ。
さて、新作コスメもだいぶ在庫が無くなったし、そろそろ補充の為に作るか、新しく夏に向けて作り直すか…頭の中でスケジュールを巡らせながら、サロン内の倉庫部屋の戸を開ける。
「…あー…やだ。私がうっかりを起こすなんて、何年ぶり?」
そこには山のように積まれた去年の秋のコスメだった。キリエのハロウィン、カボチャのランプ作りのボランティアに声をかけられ、販売に時間が割けなかった。何より、チョコレートをイメージしたカラーリングのネイルやリップ…秋ですら重々しいと人気が振るわなかった商品だ。処分しようとする副長を止めて、春までに完売させる約束をしていたが、花祭のドタバタですっかり忘れていたのだ。
「どうしましょう。これから夏になるのに…モードとは真逆の商品ね…でも捨てるのは許されないわ。これこそ、腕の見せどころってところかしら」
在庫を前に、ヤミィは挑戦的な視線でニヤリと笑った。
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抱えた在庫を売り払ってください。
アンサー時、協力者を一人指名する事。
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