潤
君
潤
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「毎日が腐り落ちていく」
もう思い出せない記憶を頼りに
浮かべた憧憬
涙の跡が頬に残る
「喉が渇いた」
誰も優しくない
それでも世界は美しいと
嘘をついた
「楽園は迎えに来てくれるかい」
溺れることはもうできない
あるのは煤けた偶像
僕の想像
「またいつか殺される日を祈って」
考えたことも無い
あるのは後悔のさざなみ
あの日眺めた海は遠ざかる
「コップ一杯の幸せで潤う悲しみが」
世界はこんなにも真っ白だと
君は教えてくれた
ただもうここには無い
「またいつかの日に声を」
こんなにも汚れた心象を
透かしてはくれないか
悲しさだけが星のように煌めいて
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.....渇いてるに決まってるじゃん
#旧聖随筆
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