遠くへ ギター弾き語り
浜田省吾
遠くへ ギター弾き語り
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やっと試験に受かったと
喜び勇んで歩く並木道
肩にセーターと
おろしたてのバスケットシューズ
髪をひるがえし駆け上る校舎
初めてあの娘に出会った朝は
僕は二十歳でまだキャンパスも春
赤いヘルメットの中の瞳に
見透かされたようでなんとか照れ笑い
遠くへ 遠くへと 願った日々
まっすぐに見ておくれ
僕は泣いてる 君のために
ポケットの中わずかなバイト料
最終電車を待つプラットホームから
あの娘に電話
「やあ、僕さ、元気かい?」
「今から出てこないか?
どこかで飲もうぜ…」
駅前通りの馴染みの店で
グラスを重ねて そして初めての夜
その日あの娘の恋が終わったとは
知らない僕も ひとりさびしかったし
遠くへ 遠くへと 願った日々
まっすぐに見ておくれ
僕は泣いてる 君のために
紺と銀色の楯の前で
空を仰いで祈り続けた
神よ、僕らに力を貸してよと
でなけりゃ今にも倒れてしまいそう
振り向けば遠くに あの娘の眼差し
笑っているのか 泣き出しそうなのか
違う違う こんなふうに僕ら
打ちのめされるために
生きてきたわけじゃない
遠くへ 遠くへと 願った日々
まっすぐに見ておくれ
僕は泣いてる 君のために
星がひとつ 空から降りてきて
あなたの道を 照らすのよと
話してくれた きっとそうだね
いつまでたっても 石ころじゃないさ
遠くへ 遠くへと 願った日々
まっすぐに見ておくれ
僕は泣いてる 君のために
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