声劇台本『凪ノ海』
貴方の名前
声劇台本『凪ノ海』
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凪 なぎ、なぎさ どちらの読み方でも大丈夫です
丘に佇む一つの影
影の内には何もなく
其処にあるのは虚無のみであった
見るモノ全てを空虚に見つめ
感情の流動は海色に似た涙だけ
涙の溢れるその時にすら
影の内に広がるモノは虚無でしかなかった
何もない海に今日も凪は続くのだ
〜台本〜
海近くにある小高い丘で
私(僕)は優しい潮風を感じる
静かな其の波に耳を傾けながら
ひっそりと…そう、ひっそりと…
海が波打つように
私(僕)は絶え間ない愛を
貴方(君)に抱いていたけど
海の凪ように今の私(僕)には風がない
心を動かす風は
もうなくってしまったのだ
波のない穏やかな海で
寂しさと悲しさを私(僕)は募らせる
鏡面のように動かなくなった
『凪の世界』で私(僕)の心もまた凪と為る
眼前の海も波打ちを止めた
風のない凪の海で進める船などない
貴方(君)の心の臓が波打たくなったように
私(僕)の心も波打たない
何もない静寂の海に
再び帆を揚げて進む日は訪れるのか
私(僕)にも、それは分からない
今はただ、懐かしい風を焦がれながら
凪の海で私(僕)は1人佇むのだ
風の訪れを此処で待ちながら…
#黒金の台本 #台本 #声劇 #朗読 #セリフ
コメント
3件
- Qets(くぇっつ)@眠み読ませて頂きました┏○ペコッ
- amoお借りしました!
- がきけお借りします!