【声劇台本】Spectateur
美冷:コラボ者様 叶:コラボ者様 台本:夢乃 胡蝶
【声劇台本】Spectateur
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『私は生きている実感を、求めている』
昨日あげた台本、『Voglio una tragedia 』の美冷視点のお話であり、アンサーパート。
題名は、フランス語で「俯瞰者」
その後の話について少し触れています。よろしければ…↓
https://nana-music.com/communities/696486/
⚠️使用する際の注意
コピペ ×
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使用の際には拍手とコメントよろしくお願いします。
これらが守られない場合には指摘、甚だしい場合は削除をお願いすることもございます。
ご理解のほど、よろしくお願いします。
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「」○…美冷
『』★…叶
「私はその答えも、結末も」
(無音)
「知っている」
(★○同時に)(雑踏)
○眠っている間に、私は世界を眺めている。
「見たくない見たくない見たくないっ…!もう俯瞰なんてたくさんっ…」
何度そう願っても残酷に突きつけられる現実。
「知りたくなかった、みんなみんな…」
★彼女が患っていたのは、「俯瞰病」(ふかんびょう)と呼ばれる病だった。
眠っている間、本人の意思とは無関係に、魂が身体を離れて、世界を上から見下ろしてしまうというものだ。
彼女が見ていたのは、人々の感情のオーラだった。
(無音)
『そして、俯瞰を繰り返すごとに、存在が希釈され、いつか誰からも認識されなくなるという、病気だった。』
「もう誰も、私の事を知らない。こんな責め苦が続くなら消えてしまう前にいっそ…」
(扉が開く)
「…?」
(足音)
どうせ見えないなら、分からないならいいや。
だから、つい声を掛けてしまった。
「君も、ひとりぼっちなの?」
『お前、誰』(台詞に被るようにBGM)
(BGM)
君が、私を思い出してくれた。
「ありがとう、君は私をちゃんと見てくれた」
『おいっ!どこ行ったんだよ…!』
「みんなが君みたいだったら、この病気は生まれなかったのかもね」
「最後が、君で良かった…」
(雑踏)
「私は結末を知っている。でも、君なら変えてくれると、そう信じてる」
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美冷(みれい)
俯瞰病(ふかんびょう)を患う。
叶パートの時点で既に消えかけている。ほとんどの人が彼女の存在を忘れている。
最後に関わりを持つのが叶。
俯瞰している間、人の感情がオーラとして見えてしまう。
人々が、無意識のうちに押し隠している黒い感情を知ってしまっている。
それがいつかはち切れて溢れ出てしまう時、それを打ち消せるだけの幸福がないことを彼女は知っている。
人々と物理的にも心理的にも距離を置いていく。早く消えたいと望む。
『なんでこの人達はドス黒い感情を抱えたまま平然と街を歩けるんだろう』
叶からも忘れられていたが、再会する。
叶の悪意はほんのちっぽけなもので、それを臆せずに出す叶をいい人だと思い、心の底から「大丈夫だよ」と声を掛け続けた。
消えた後俯瞰者になる。街の雑踏の中でふわふわと彷徨い続ける。
俯瞰病…眠っている間など、無意識下で世界を上から見下ろすことができるようになる。
自分の意思とは無関係に起こる上、俯瞰をすればするほど存在が希薄される。
最後には幽霊みたいな存在になってしまう。
お借りした音源、効果音
On-Jin〜音人〜 様
DOVA-SYNDROME より
「茜色に染まる二人」 しんさんわーくす 様
ありがとうございました。
音源編集 夢乃 胡蝶
#胡蝶の翅 #カップリング台本 #声劇台本 #コラボお待ちしております
コメント
3件
- 🌵Comic🐎🏜️🌵お借りしました。ありがとうございました。
- 夢乃 胡蝶
- 藤鴇ゆずりお借り致しました。本当は叶くんの方の台本からやるべきか、とも悩んだのですが……。 いつか、彼女がもう一度しっかり認識される日が来ればいいな、と、思います。解釈違いだったら蹴り飛ばしてやってください。 ありがとうございました。