【仇桜】序章
仇桜
【仇桜】序章
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序章
とおい、遠い昔の話のことだ。
ある一匹の猫が、人間に恋をした。だが、そやつは神様だった。
傷を負った者を癒し、雨を降らせ、万物の力を持ったえらーい神様だったんだ。
信仰している各地の村は、自給自足の生活ができるようになり、神様に心から感謝したのだった。
しかし、そいつにはひとつだけ、傷つける力を持っていた。
この世にある物質を消滅させ、生命(イノチ)あるものには死を与える力だ。
あることから、神様は初めてその力を使うことになる。
ある勘違いから、その猫を殺してしまったんだ。
神様はひどく後悔し、己の力を呪った。
その悲しみを紛らわすように、神様は自分の力を各地に分散し、猫に己の神髄を託して。
いつかまた猫に会えると信じ、
神様は深い眠りについたのだった。
ここが、長い長い物語の始まりーーー
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公開日h28.8.8.M
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