nana

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〖AF✟ERGLOW-L☾FE〗 Event8〚僕たちに真紅が流れていた頃〛 ⛵️ひたむきシンデレラ! ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── 「それではお茶の時間にしましょう」  三時の鐘が鳴ると、サリー先生はいつもそう言って教科書を閉じ、綺麗なティーセットを並べ始める。それは、ジョンソン家の一室で行われる毎日のルーティーン。学校に行けなくなったマデリンのために、サリー先生が作ってくれた、特別な時間。  マデリン・ジョンソンは、オーストラリアの片田舎に暮らす快活な少女だ。学校ではいつも人気者で、休み時間になると誰もが彼女を取り合った。まるで全ての人間に等しく降り注ぐ光のように、マデリンは誰にでも分け隔てなく、その明るさを振りまいた。  そんな彼女がどうして学校に行けなくなってしまったのか、誰もが不思議に思った。虐められたわけでも、勉強についていけなくなったわけでも、病気をしたわけでもない。ある日突然、「マディは明日から学校にいかない」と言い出し、そして本当に引きこもってしまったのだった。  困り果てた父親のジョンソン氏は、すぐに優秀な家庭教師サリー先生を雇った。学校には行けずとも、勉強さえ遅れを取らなければ問題ないだろうと考えたのだ。  だが、赴任した初日、マデリンと初めて対話をしたサリー先生は、問題はもっと奥深くに潜んでいると見抜いた。マデリンという少女から発せられる、底知れぬ違和感に気がついたのだ。言語化出来ない恐ろしさが瞬く間にサリー先生を取り巻いた。明るい笑顔の人懐っこい女の子。けれどその気配はまるで猛獣のようで。  何かがおかしい、と思った。  授業の間、サリー先生は不登校の理由を無理に詮索しようとはしなかった。代わりに、彼女はマデリンからの信頼を得られるよう、ありとあらゆる方法を用いて楽しい教室を作り上げていった。努力の甲斐もあってか、二人が出会ってから一年後、すっかり心を許したマデリンは、サリー先生に自身の秘密を教えてくれた。それは、身の毛もよだつような恐ろしい秘密だった。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆  マディはね、化け物なの。最初にそうだと思ったのは4年生の時。生物の授業で森へ行って、色んな動物を見たんだ。  マディは、そこで出会った一匹の猫ちゃんのことを、とても可愛いと思ったの。  そしたら、どんどん、猫ちゃんが欲しくて欲しくてたまらなくなったの。学校へ帰ったあとも、猫ちゃんのことが頭から離れなくて、自分のものにしたくて、それで、夜おうちを抜け出して森へ行ったの。  猫ちゃんはそこにいたわ。マディ、とっても嬉しくって、猫ちゃんを抱えておうちに連れて帰ったの。家のお庭で猫ちゃんを飼い始めて、そうしたら、今度はだんだん、猫ちゃんとひとつになりたいと思うようになったの。猫ちゃんがとっても大事だから、猫ちゃんをマディだけのものにしたくなったの。  だからね、マディ、猫ちゃんを食べちゃった。  普通の人はそんなことをしないって、分かってるよ。でも、マディ止められなかったの。マディ、このままだと大事なものを全部食べちゃうんじゃないかなって、怖くなったの。だからもう、学校には行かないことにしたんだ。 ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆  マデリンは、取り乱すでも泣き出すでもなく、ただいつもの笑顔のままに淡々と語った。サリー先生は、自分の顔が不自然に引きつっていないか気が気ではなかった。 ──やはりそうだったのか。  今まで見て見ぬふりをしていたが、この家の庭には、不自然に肉を抉られた小動物の死骸が頻繁に落ちていた。庭師や女中に尋ねてみても、皆青い顔で口を紡ぐばかりだった。  人喰いジョンソン。首都で都市伝説のように囁かれていた恐ろしい噂。ジョンソン家の人々は、人を逸脱した偏食家である。毒虫を飲み込み番犬を喰らい、屋敷に招かれた客人たちは皆晩餐にされ帰ってこない。  国内でも有数の資産家であるジョンソン家の邸宅が、何故こんなにも辺鄙な田舎にあるのか。その理由がようやく分かった。  屋敷に雇われることになった時、心配する周囲のことを馬鹿な連中と一蹴した自分を、今更ながらに殴ってやりたかった。  サリー先生は、マデリンに恐怖を悟られないように無理やり笑顔を作る。 「辛かったのね、マデリン。でも、大丈夫よ。あなたは化け物なんかじゃない。きちんと思いやりのある、素敵な子よ」 「本当? マディは悪い子じゃないの?」 「ええ。何かを大切にしたいと思う気持ちは、とても大切よ」  そんなことはこれっぽっちも思っていなかったけれど、サリー先生はマデリンを肯定し続けた。彼女を誉めそやすことで機嫌を取って、出来るだけ後腐れなく、速やかにこの屋敷を去らねばならない。  しかし、逃亡の策略を立てるサリー先生の後ろには、既に黒い影が待機していた。マデリンは、彼女の後ろに向かって満面の笑みを浮かべる。 「聞いた? パパ。先生はマディたちのことを、素敵だと言ってくれたよ」 「聞いていたとも、マディ。流石は優秀な先生だ」  耳元で響いたのは、聞きなれた雇い主の声だった。肩を震わせ振り返れば、大きな斧を抱えたジョンソン氏が、娘と同じ表情で迫っていた。  もう、恐怖で声も出せなくなったサリー先生に、彼は浮き足立った声色で告げた。 「娘の『大事なもの』になってくれるね?」  その日、マデリンの夕食の席はいつにも増して豪華だった。父のお気に入りの金縁皿に盛られているのは、大きな大きなお肉の塊だ。 「さあ、大切にいただくんだよ、マディ」 「うん。嬉しいな。今まででいちばん大きな宝物だ!」  マデリンは、細めた目の奥からギラリと光る瞳を覗かせて舌なめずりをした。それはまるで、野生の猫のような仕草だった。 「いただきます、サリー先生!」 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── あたしひたむきシンデレラ! 退屈な月曜日 あなたの香りで目覚めるの 纏ったトップノート そうよ 秘密の物語なの うまくリプライできない 震えるハート ためらい×はじらい =空回り 誘うファンタジー 重なっちゃうくらい 一途だもん あなたに夢中です ‪Ah バズっちゃバズっちゃやぁだ! ‪ねえ かまってかまってもっと! 誰もがあなたを狙っちゃう ウインクひとつでメロメロにさせちゃって こっちの気も知らないで! ‪もー!バズっちゃバズっちゃやぁだ! ‪ねえ 射抜いて射抜いてずっと! いつでもあなたに翻弄ちゅう 誰よりあなたのトクベツでいたいの あたしひたむきシンデレラ! ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── ⛵️マーダー─マデリン・ジョンソン (cv:ここあ) https://nana-music.com/users/1310845 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── Thumbnail: 琉伊 Event8 Playlist https://nana-music.com/playlists/4276369 #HEL_L_ETTER #ALL_HELL_IDOL #ひたむきシンデレラ #CUTIESTREET #しまくもDTM

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