神っぽいな
ピノキオピー feat. 初音ミク
🩵 無邪気に踊っていたかった 人生 🏛 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── 第9部〖罪の果実と6番目の天使〗 Ⅰ. 穢れを喰らう それは、神の創りたもうた天界が、天国と地獄に別れたあとの話。かつて2番目の天使リエルが開けた大穴は地獄の入口と呼ばれるようになり、傍にはあの紅い『罪の果実』の木が悠々と枝葉を揺らしていた。 葉を震わせる木の下で、一体の小柄な天使が奈落を覗き込んでいる。少女のような瑞々しく可愛らしい外観とは裏腹に、にやりと不敵な笑みを作る縫われた口元は、天使というにはあまりにも禍々しい。 彼の名はオリ。6番目の天使だ。エルテヤと分かたれた5番目の天使マエルが天界へと戻ってきた後、次の順番であったはずの彼が人間世界に赴くことは無かった。それもそのはず、帰ってきた三人の兄たちは皆、以前のように自信と幸福に満ち溢れた個体では無くなってしまった。寂しげに笑う彼等の姿はまるで不完全な人間そのもので、オリはとてもじゃないが人間世界へ降り立つ気になれなかったのだ。 「でもね、オリ。わたしはエルテヤと出会えて幸せだったよ。もし時間が巻き戻ったとしても、わたしはきっと同じ選択をする。何があったって、ずっとあの子の幸せを願っている」 不審がるオリに向かって、マエルはそう呟き微笑んだ。彼女だけではない。ファエルもウリも似たようなことを言っていた。けれど、オリには彼等の得たものに魅力を感じることが出来なかった。リスクを背負うくらいならば、最初から完全体である天界に留まり続ければ良い。 「おれには兄さんたちの考えが理解できないな。人間なんて所詮は下等。おれたちが気にかけるものじゃないよ」 そうしてオリは人間世界行きの切符を7番目の天使カーリに譲った。しかし、カーリもオリと近しい思考の持ち主だったらしく、その切符は末っ子──8番目の天使に託された。たらい回しにされた挙句押し付けられた役目だとも知らずに、8番目は無邪気に笑いながら人間世界へと駆けていった。その後ろ姿がやけに目に痛かったのを、何百年と過ぎたあとでも覚えている。 「でもまあ、兄さんたちですら難航した人間たちとの関わりに、あの失敗作が適うわけなかったよね」 思い出しせせら笑うオリ。蘇るのはあの日のこと。8番目は人間の娘に恋をし、あろうことか、彼女ただ1人を守るためだけに大勢の人間を死へ葬った。恋慕の暴走の果てに堕ちてしまった哀れな8番目は、当然天界に居られなくなった。 神やきょうだいより人間の娘と共に奈落へ落ちることを選んだ彼が、今どこで何をしているのか、オリには知る術がない。風の噂で、地獄の街の罪人たちと戯れていると聞いたのが唯一の情報だった。 8番目の行動は、酷く馬鹿らしく愚鈍な行為だったと今でも思う。けれど同時に、僅かな嫉妬の炎がオリの胸に芽生えているのもまた事実だった。 幸福に溢れた天界を捨ててまで、共に落ちたいと願う存在。それを、あの無能の8番目が知っている。オリよりも早くに知ってしまっている。その事がオリには面白くなかった。 だからオリは、世直しという名の嫌がらせをすることにした。8番目が奈落で創った地獄の世界。そこに集められた罪人を、8番目の大切な仲間たちを天界へと誘き出し、その魂を喰らうのだ。穢れた魂を消すのだから、天使らしいことはしているだろう? そう自分を正当化しながら、オリは獲物を定める瞳で奈落を覗き込むようになった。仲間たちが天界へ行ったっきり戻らなくなってしまったことを知った時、8番目は何を思うのだろうか。間抜けな顔を想像する度、オリの心は浮き足だった。 ‧✧̣̥̇‧ 今日もまた、オリは奈落から煌めく銀色の糸を垂らし、甘い芳醇な香りを送って、罪人たちが昇ってくるのを待っていた。やがて、糸伝いに幾人もの罪人たちの姿が見え始めると、オリは翼を広げて器用に彼等を包み込み、じわりと押し潰し吸収してしまった。骨が砕けるほど圧迫され、呂律の回らない悲鳴をあげる罪人たち。体内の柔らかい部分が皮膚を突き破ってぶちまけられる音。その音色が濃くなればなるほど、オリは満たされていった。やがて糸に絡みつく罪人は最後の一人になった。名残惜しそうにそれを捕まえようとしたオリは、糸から手を離し天界の地に足をつけた姿を見て、思わず動きを止めた。 「やぁ、久しぶりだな。兄さん」 記憶にある姿より随分とやつれ、顔つきも大人びたように見えるが、オリにははっきりと分かる。そこに居たのは紛れもない、8番目の天使だった。 「どうして、おまえが……」 「やっぱり、罪人たちを喰っていたのは兄さんだったのか」 8番目は意味ありげに目を伏せると、動揺するオリに顔を近づけて呟いた。 「自分の快楽のためだけに捕食するのは止めろ。いくら罪人とはいえ、兄さんの行為は度が過ぎている」 彼の口調には、触れられそうなほど確かな殺気がまとわりついていた。オリは瞳孔を揺らしながら、忌々しい弟の姿を凝視する。彼の戸惑いは次第に憎悪へと塗り替えられていく。たった一瞬とはいえ、8番目ごときに隙を見せてしまった自分が許せなかった。 「おまえが知ったような口を聞くな」 オリの可憐な顔は、見る影もないほどぐしゃぐしゃに歪んでいる。彼の心を示すかのように、それまで無音だった周囲には、鋭い風の足音が聞こえて始めていた。 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── 愛のネタバレ 「別れ」っぽいな 人生のネタバレ 「死ぬ」っぽいな なにそれ意味深でかっこいいじゃん… それっぽい単語集で踊ってんだ 失敬 とぅ とぅる とぅ とぅ とぅる "風" とぅ とぅる とぅ とぅ とぅる "風" とぅ とぅる とぅ とぅ とぅる "風" ぽいじゃん ぽいじゃん とぅ とぅる とぅ とぅ とぅる "風" とぅ とぅる とぅ とぅ とぅる "風" とぅ とぅる とぅ とぅ とぅる 神っぽいな もういいぜ もういいぜ それ もういいぜ もういいぜ 逆に興奮してきたなあ おっきいね おっきいね 夢 おっきいね おっきいね 景気いいけど 品性はTHE END うええい うええい “ Gott ist tot " 神っぽいな それ 卑怯 神っぽいな それ アイウォンチュー ウォンチュー IQが下がっていく感じ 邪心ぽいな それ 畢竟 邪心ぽいな それ アイヘイチュー ヘイチュー 害虫はどっち その髪型 その目 その口元 その香水 その服 そのメイク アレっぽいな それ 比況 アレっぽいな それ その名言 その意見 その批評 そのカリスマ そのギャグ そのセンス 神っぽいな それ 卑怯 ぽいな ぽいな ぽい 憧れちゃう! 愛のネタバレ 「別れ」っぽいな 人生のネタバレ 「死ぬ」っぽいな すべて理解して患った 無邪気に踊っていたかった 人生 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── 🔔6番目の天使「オリ」cv.柊木アカネ* https://nana-music.com/users/7275860 ─────˙˚ 𓆩 ✞ 𓆪 ˚˙────── 前章 第8部〖堕天:ロマルニア帝国の聖典より〗 前節 Ⅱ. 遥か彼方へ馳せる思い (楽曲: 🪽時の歌/手嶌葵) https://nana-music.com/sounds/06d0098a 次節 Ⅱ. 堕ちろ! (楽曲: 🔔⛓️💥Endless Embrace/MYTH&ROID) https://nana-music.com/sounds/06d06427 #ロマルニア帝国の聖典より #神っぽいな #ピノキオピー
