潮風
饒舌な物語は真夜中うたう
潮風
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―エントランス―
「おかえりなさいませ、来館者様」
あなたが全ての本を集め終わり、エントランスに戻るとそこには扉が現れていた。
「当館に所蔵された本は如何でしたか?」
素晴らしい歌声だったと答えると、彼女は満足げに微笑んでそっと扉に手をかける。
すると開かれた扉の隙間から潮の香りが流れ込み、さざ波の音が聞こえてきた。どうやら扉の向こうには海が広がっているようだ。
「書物とは海のようなもの。本を開くことで我々は文字と思想の間に漕ぎ出して行くのです」
確かにその通りかもしれない。
あなたは本を片手に扉の外へと足を踏み出す。そんなあなたの背中に声がかかる。
「またのお越しをお待ちしております」
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[ご参加頂いた司書の皆様](敬称略)
①すずめ
②瑠莉
③唄見つきの
④日向ひなの
⑤ソノラ
⑥はいねこ
⑦蓬
⑧白水
⑨07
⑩Klavi
⑪中条瑠乃
⑫ゆん
⑬ヒイロライカ
⑭朔
[歌詞]
①朝のおぼろげとした静寂
②ペンの柄に映る窓越しの東雲
③夜の色鮮やかな喧噪
④猫のように街と街を往来
⑤硬い思念 ⑥柔い思考
⑤近い想い ⑥遠い記憶
⑤⑥髪の毛の癖
⑦狭い視野 広い交遊
⑧長い沈黙 短い挨拶 声のトーン
⑨互いに違う目の奥の光
⑩条約にない友好の跡
⑪⑫永久の砂を攫う広い海で
All:対義や類義の疎らな波に呑まれては沈んで
⑬⑭正面衝突 正反対も解いては結んで
All:論及 論決 幾星霜に散らばる言葉を集めて拾うよ
潮風薫りゆく 浜辺に浮かべた繋がりは一つに
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- 𝓣𝓱𝓪𝓷𝓴 𝔂𝓸𝓾 -
傘笠猫様
https://nana-music.com/sounds/04b143a0
素敵な伴奏ありがとうございます
- 𝓣𝓪𝓰 -
#傘笠猫伴奏 #まようた
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