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第二話
『このまま共に』
あれから月日が経ち、2人の間に小さな命が生まれた。愛する彼と子どもに囲まれ幸せな日々を過ごす彼女には孤独に過ごしていた少女の面影はもうない。
あの日この人に出会えてよかった。この人を好きになってよかった。彼と息子の姿を見ながら昔のことを思い出しては今の幸せを噛み締める。
「 私と出会ってくれてありがとう 」
「 私、 今とても幸せ 」
急にどうしたのと照れ笑いを見せる彼。何気ない日々。彼がいるだけでこんなにも毎日が輝いて見える。
この頃までは忌々しい過去である”自分が自分でなくなるような感覚"を覚えることはなかった。
ーーーこの頃までは。
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