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#コムロウイの花火_nana
とある世界のとある国、そしてとある辺境の街にある禁忌の森。神様が住まうとされているその森で、今日も妖精たちは賑やかに暮らしておりました。
そんなある日、妖精たちの元に一人の男がやってきます。勿論彼も妖精。旅を司る者でした。旧知の仲である彼は水の扉(ゲート)を渡り歩き、司る加護に沿うように様々な世界を旅して回っている旅人です。そして時々仲間である禁忌の森の妖精たちの元へと帰っては、不在だった間に見て回ったものを余すことなく話してくれるのでした。
「今回はどんな話をしてくれるの?」
妖精の一人が聞くと、旅の妖精は丸めていた背をしゃんと伸ばし、日に焼けた褐色の指先を伸ばして高らかに声を上げました。
「オレが見てきた、様々な世界の色んな祭りの話をしよう!」
かくして、旅の妖精はその眼、その耳、その足で出会ってきた、めくるめく様々な祭りの話を話し始めるのでした。
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