声劇台本【少年ゴーレム旅人と出会う】

少年「サタン」旅人「soyo」

============================== 旅人「君はいつからこの場所にいるんだい？」 少年「さあ……何百年もいた気がするし、昨日からここにいた気もする」 旅人「では、何のためここに？」 少年「覚えてないよ……でも、誰かを守りたかったんだ。恋しくて悲しくて、許せなかった」 旅人「そうかい……実はね、私は街の依頼である化け物を退治しにきたんだ」 少年「へえ」 旅人「ソレは古くから此処らに住み着いていて、退かそうとすると狂ったように暴れるらしい」 少年「ふーん」 旅人「1人の研究者が生み出した自立型の防衛ゴーレム。名を……」 SE破壊音 無音 旅人「——っと、随分なご挨拶じゃないかアマル。私とは仲良くしてくれないのかい？」 少年「あの人以外の人間がその名を口にするな……それは彼女が、僕にくれたものだ！！」 SE破壊音 BGM〜 旅人「しっかり覚えているじゃないか。人間に嘘をつくゴーレム……今の技術でもそんなものは作れないだろうね」 少年「この先にあるのは彼女の墓標だけだ。誰からも守られなかった、誰からも傷つけられた彼女の、最後の居場所だ。だから、荒らそうとする者は全員……殺すっ！！」 SE破壊音 旅人「おっと、荒らすつもりなんて無いんだけど——って、話を聞いてくれそうにないか」 SE刃を鳴らす音 旅人「仕方ない、荒事は得意じゃないんだけどね」 ==============================