夜。
朗読・台本:昴流
夜。
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当たり前のように夜が来る。
朝。
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夜が来る。
夜になると、酷く心が寂しくなる。
夜の帳が下りるほど、虚しい気持ちが
自分の心を支配する。
眠りたくても、寝付けなくて。
気が付いたら時間が経っている事なんて
当たり前のようにあって。
そんな毎日に、嫌気がさしていた。
目を瞑れば苦い思い出が鮮明に思い出される。
眠りを妨げられる。
…いや、寝付けないのではない。
きっと、眠るのが怖いのだ。
何年も、ずっと忘れる事が出来ない記憶の中に締め付けられて。
こんな息苦しい中で、どうやって生きればいいのだろうと。
何度も考える。
けれど、その答えも見つかることなんてなくて。
眠るのが怖くても、慣れなきゃいけない。眠らなきゃ。
…もしかしたら、このまま目を覚ますことも無く終わる事だってあるかもしれない。
こんな微かな願いを抱きながら
今日も眠れぬ夜を過ごす。
…おやすみ、自分。
明日こそは、きっと。
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#昴流の朗読台本
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