【3人声劇用台本】怪異探偵、御盥環の剣呑 〜送り犬・結〜
御盥環: 蜂屋椿: 櫻井十和子: BGM:リイカ様
【3人声劇用台本】怪異探偵、御盥環の剣呑 〜送り犬・結〜
- 19
- 3
- 0
「心などという不確かなものを、不確かな存在である
怪異に求めるなんて……人間は熟不思議な生き物だ。」
〜諸注意〜
✰︎BGMに素敵なサウンドをお借りしています。
必ずそちらに拍手・コメントをお願いします。
✰︎一人称や性別の変更、アドリブ、一向に構いません。
「削っちゃまずいかな?」◀︎気にしないで削っていいです!
面白いもの大好き!むしろドンと来て下さい!!!!
✰︎キャプションの貼り付けもご自由に!
こちらの台本への拍手があったら嬉しいです。
【あらすじ】
大通りから一本路地へ入った先の、古びたビル。
その三階にある「御盥探偵事務所」には、
怪異専門の探偵、御盥環がいる。
御盥に懐いているお人好しトラブルダイバー
蜂屋椿の斡旋で舞い込んだ今回の依頼。
山道を歩くと後ろからついてきて、転んでしまうとたちまち食い殺されてしまう「送り犬」という怪異が絡んでいるようだった。
しかし、御盥と蜂屋が追い詰めた「送り犬」は不穏な変質を見せていた。
✧̣̥̇人物設定✧̣̥̇
◾︎御盥 環(みたらい たまき)
御盥探偵事務所の所長にして唯一の所員。
商魂は無いに等しく、客の来ない現状に関心は無い。
どのようにして運営が成り立っているのか不明。
黒髪で、鋭く切れ長な吊り目の男。年齢不詳。
正体は天狐であり、怪異の理の環から外れたモノたちを
元の道へ還すために探偵という形をとっている。
好きなものはプリン。皿に移していない状態のプリンにはあまり興味が無い。
◽︎蜂屋 椿(はちや つばき)
24歳の女性記者。ショートカットで眼鏡のお人好し。
生粋のトラブルダイバーで、御盥の憂鬱の種でもある。
怪異の理を外れた猫又に憑かれていたところを
御盥に救われて以来、すっかり懐いた。
御盥の生業を「怪異関連の困り事を解決する慈善活動」だと勘違いしている節がある。
事ある毎に怪異関連の問題事を御盥の元へ依頼として斡旋してくる。
明るく前向きで人の為に苦労することを厭わない。
△櫻井 十和子(さくらいとわこ)
18歳の女子高生。大人しく物静か。
セーラー服の下に黒いタートルネックを着用している。
12年もの間、外出時に後ろから着いてくる
四足の生き物の足音を聞いていた。
この度蜂屋を通じて御盥探偵事務所へ調査を依頼した。
学校では虐めにあい、家では両親から虐待にあっている。
そのためずっと送り犬の存在に孤独な人生を救われていた。
本当は第三者である御盥たちから送り犬の存在を認めてもらい、なんとかして姿を見たいという思いでの依頼だった。
✎︎____________
◾︎「君は本当に送り犬を恐れていたのか?」
◽︎「御盥さん、どういうことですか?」
◾︎「学校に行けば君を害するクラスメイトが。
家に帰れば君に手を上げる気の狂った両親がいる。」
◽︎「ちょっと……御盥さん!?言い方ってものが……」
◾︎「蜂屋、大人しくしてろ。」
△「私は、居場所が欲しかっただけ……」
◾︎「そう。だから君は送り犬に救われていたんだ。
そうして送り犬は君に憑き、変質していった。」
◽︎「送り犬は、櫻井さんに同情していたんですか?」
◾︎「同調したんだろう。怪異にあるのは心では無い。
人と同じ前提で考えてはいけないんだ。
櫻井さん、あなたも。」
△「この子がいたから、私は独りじゃなかったんです。
この子だけが心の支えだったんです。
どうしてこんな……化け物のようになってしまって……。」
◽︎「最初から送り犬を追い払うつもりはなかったんですか!」
△「騙していたのは申し訳ありません…!でも……」
◾︎「化け物になってしまったのではなく、
彼等はそもそも【怪異】だ。
彼らの理(ことわり)から外れてしまったらもう自分では戻れない。
それが例え、元は悪いものでなかったとしても。」
△「この子は……どうなるんですか……?」
◽︎「御盥さん……!」
◾︎「私は当初の依頼を遂行するだけだ。
───送り犬。お前の理に還りなさい。」
✎︎____________
コメント
まだコメントがありません