69-ヨミ
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69-ヨミ
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🐦様々な雑音が聞こえる。「あなたは必要とされていない」「この辛さも、苦しさも、あなたにしかわからない」「だから___生きていても仕方がないのよ」
その言葉の後から、つんざくような笑い声が私を突き刺す。
(笑い声)
🐦必死に耳を塞いだ。やめてよ、もうなにも聞きたくない。止まって……止まって止まって止まって!!!!
私はしゃがみこみ、歯を食い縛り、必死に堪えた。すると、よく耳を済ますと、ある声が私を呼んでいることに気づく。
(何度も、何度も、声を張って、力強く。……前にも、似たような状況があった気がする。私の名前を呼んでいるあなたは、誰なの?)
↑()は抜けてるので後撮りします。
🐦ハッ、と催眠から解かれたように気がつくと、目の前は、柵を超えた、屋上から見下ろしたあの景色だった。後ろをゆっくりと振り向くと、幽さんがいた。
🐦早く、早くここから出なきゃ。逃げなきゃ。そう思い、私は、正面へと向き直る。
🐦後ろの手すりを、ギュッと掴む。私は前を向きながら、震える唇を開いた。
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