忘れじの言の葉
未来古代楽団 feat. 安次嶺希和子
忘れじの言の葉
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「うう、こういう神聖な空気の場所にいるのは柄じゃない…でもここに居ると綺麗なお姉さんが優しく声かけてくれるし良いな」
俺は今回、豊穣の祈りの場で踊る事になった。
ダンスはあまりした事が無い…けど、それともまた違う類だろう。
「お姉さん達とメルちゃんに良い所見せるぞ〜!さて、お姉さんに踊りを教えて貰っ」
ぐわし、と後ろからガタイのいいお兄さん達に捕まった。ま、まさかこのお兄さん達と踊るのか…?
「メ、メルちゃーん!!助けて…!」
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「んん?レイさんの声がしたような…?っていけない、集中しなくちゃ!まずはこの道具を持って…」
豊穣の祈りの過程は想像していたよりも多く、祭りの大目玉である事もあり緊張していた。
「えっと、次は何だっけ…もう!!焦っちゃダメ…!」
その時、1つの道具が私の方に少しずつ動いてきた。道具の周りは他の人に見つからないよう、儚げに光っている。
(お前たちも、手伝ってくれてるんだね)
「よーし!頑張るぞ!!絶対成功させるんだ!」
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祈りの場に集まった老若男女の男女による厳かな踊り、そして清らかな衣装を身に纏った女性達による祈りにより、豊穣の祈りは成功に終わった。
例年の祈りとは異なり、祭場には心が安らぐような灯りが辺り一体に包んでいた。
今年も、多くの実りがこの村を救うだろう。
(わーい!大成功!!レイさんの踊りも素敵でした!…お前たちも、ありがとうね)
(うぐぐ、お兄さん達にビシバシ扱かれた…メルちゃん、綺麗だったよ!)
#忘れじの言の葉 #未来古代楽団 #Schild_nana
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