【声劇台本】ひとり迷子
【音楽】レーニャ様【読み手】あなた様【台本】青木 街
【声劇台本】ひとり迷子
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お元気で
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【台詞】
(開始)
写真立ての中で笑う僕が
涙で滲んで見えていた。
雨上がりの家。
夕刻(ゆうこく)のサイレン。
誰もいない部屋が赤く染まる。
(01.09~)
軒下(のきした)の猫が鳴いた。
海風に吹かれ
蒸した匂いがこの町を満たす。
(01.00~)
家族写真と
握りしめた祖父の時計。
飛び乗った電車は知らぬ町に止まる。
(00.50~)
走った。
泣いた。
待った。
消えた。
僕は、知らないどこかへ行きたかった。
(00.39~)
父さん。
母さん。
神様。
僕は。
どこへ行けばいいか分からないんだ。
(00.29~)
あの町に寂しいと言えなかったまま
知らない風の中で、ただ、叫んだ。
(00.19~)
『誰でもいいから。僕を探して。
誰でもいいから。誰か…僕を…』
(00.08~)
あの写真から
僕の姿は消えていた。
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【台本についてのお願い】
台詞のコピーと貼り付けはお控えください。
コラボの際は音源主様の方へ何かしら反応して頂けると幸いです。
こちらの台本の音源は自作のものではなく、お借りしているものなので他アプリでの使用は控えてください。
よろしくお願いします。
✉️
最近は背景が分かりにくいものをよく書いています。自分にとって聞こえの良い、そして自分が綺麗だと思うような、流れるような言葉の羅列が好きです。
このお話ですが、元々神隠しのお話を想定して書いていたのですがどんどん脱線していって、そのまま書き上げたものです。
ただ読めば、何らかの理由で家族を失った少年が、その事実から逃げ出す為知らない町へ行ったものの、どこへ行けばいいか分からず悲しみに打ちひしがれる…といった内容です。
もしかしたら別の解釈もあると思いますが、私はそう考えて書きました。
ただ、途中での「神様」や最後の「あの写真から僕の姿は消えていた。」という台詞は神隠しの匂わせです。
「誰か」という呼びかけに答えたのはその町の神様で、神隠しされたから現世から少年の存在は消え、写真からも消えた、という結末もあるようなないような…。
家族がいない理由も明確な答えはありません。
何かの事故なのか、家族ごと神隠しされて主人公が残されてしまったのか、人がふっと消えてしまうような世界の話なのか。
そんな不思議な部分を多く残したお話にしたかったので、今回書けて良かったです。
私がここに書いた事で不思議な部分というのが大分減ってしまうと思うのですが、私もふわふわと考えながら書いたものなので正解はありません。
良ければお好きな解釈でこのお話を楽しんで頂けたらと思います。
いつもありがとうございます。
頂いたコラボやコメントへなかなか反応ができず申し訳ございません。
大分ゆっくりにはなってしまいますが、大切に聴かせて頂きます。
ありがとうございます。
青木
#街のほんだな
#声劇台本
コメント
7件
- 赤星=Perruche=陰虎お借りさせていただきましたっ⁽⁽◝( ˙ ꒳ ˙ )◜⁾⁾
- 塩漬とまとはじめまして!とても素敵な世界観に一目惚れし、お借りしました🙇♂️ありがとうございました!
- たつせ素敵な台本お借りいたしました!
- 血なまこんにちは街さん!台本おかりしました!
- 紫苑🐈⬛@返信遅れます🙏素敵な台本をお借りします🙇♀️
- 🌵Comic🐎🏜️🌵お借りしました😊
- マキ兄(にぃ)@サブ垢で台本完成街ちゃんの作る世界と言葉のリズムと流れが好きです。コラボ失礼します!