おまけ会話集 ✐☡ 🐯💭
【by Corrupted hymn :Ⅱ -Recurrence-】
おまけ会話集 ✐☡ 🐯💭
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🐯「わざわざこっちの談話室まで足を伸ばしてもらってすまないな、サディク」
💭「いえ、さっさと曲を決めちゃいたかったんで」
🐯「早々に行動に移したってことは、何か案があるってことだな?」
💭「まぁそうですけど……その『お見通しだぜ』みたいなの何とかなりません?」
🐯「はは、悪い悪い。でも間違ってねぇだろ?さ、お前の考えを教えてくれ」
💭「はぁ(ため息)。曲を決めるにあたってまず属性から考えてみたんですが……俺は最初は風で提案するつもりでした」
🐯「ほう?」
💭「客観的に見ても、俺達に共通して適性のある属性って風だと思うんです。俺自身もやりやすいし、デア先輩も問題なく歌いこなせるでしょ。
でも、今回は火でいきませんか?デア先輩の本質的な強さを活かすには火属性が最適だと思った。前の合唱祭で属性ごとの魔力を宿らせるって課題やったでしょ?あの時のサリみたいな感じなら、俺でもついていけると思ったんで」
🐯「……なるほど。確かに俺は火属性はかなり得意分野だし、曲を選べばお前と足並みを合わせることも出来るだろうな」
💭「でしょう?じゃ、今回はその方向で……」
🐯「ところでサディク、お前が普段寮長としてスカラビア寮生に求めるものは何だ?」
💭「は?今そんなの関係ないじゃないですか」
🐯「言い方を変えようか。お前が何かを成し遂げようとした時に、相手に求めるものは何だ?」
💭「……俺についてきてくれる奴。それだけです」
🐯「じゃあ、例えばそいつがお前のやり方に意見してきた。お前のやり方は間違ってる、お前にはついていけない、そう言い出した。その時は?」
💭「……何度も言いますけど、その『お見通しだぜ』みたいなのやめてくれません?」
🐯「そう言うが、サディクだって似たようなモンじゃねぇか。嘘をついて誤魔化しても、お前の観察眼の前では全部"お見通し"だろ」
💭「それはそうですけど、俺はわざわざ分かってるアピールはしないですよ。余計な事は言わない主義なんで」
🐯「そうだな、お前は余計な事は言わないが、言わなかった部分に本音が隠れてる。俺はそれが引き出したかっただけだよ」
💭「デア先輩、付き合いづらいって言われません?」
🐯「さぁな、俺は相手の出方に合わせるから、俺と付き合いづらい奴は他のやつとも付き合いづらいんじゃないか?」
💭「……もういいです。そうですよ、俺は俺の道を邪魔する奴なんて必要ない。誰であろうと排除するだけです」
🐯「奇遇だな、俺もそのタイプだぜ?」
💭「デア先輩が?わりと面倒見のいいタイプだと思ってましたけど」
🐯「そう見えるか?」
💭「だって先輩、各々がやれる事をやればいいみたいなこと前に寮生たちに言ってたじゃないですか。それに、デア先輩って怒ったりとかもしないでしょ。だから寮生たちを信用してるのかと」
🐯「俺は他人に期待をしてないだけさ。出来ることを出来る奴がやりゃいいが、出来ない奴は出てこなくていい、それだけだ。所詮この世は弱肉強食だからな、出来る奴なら側に置いてその能力を遺憾なく発揮できる采配をしてやるし、そうじゃない奴はまぁどこか他所で適当に頑張ってくれ、ってところだ。根源は違うかもしれねぇが……結果的に邪魔になる奴は排除してるかたちになるだろ」
💭「なるほど、考え方は違いますが共通するところはありそうですね」
🐯「ま、お互い誤魔化しはきかないってことだ」
💭「……デア先輩、やっぱりさっきの火属性の話、無しにしてください。俺から提案があります」
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