おまけ会話集 ✐☡ 🍽🎭
【by Corrupted hymn :Ⅱ -Recurrence-】
おまけ会話集 ✐☡ 🍽🎭
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-おまけ-
ハッピーピンズデー以降、ギスギスしていた2人。
<歌の完成後>
・向き合う2人
<事の経緯>
・譲れないもの①
・譲れないもの②
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▼ 歌の完成後
[向き合う2人]
🎭「……はは……ほら、ね……?できるって、言ったでしょ……っ」
🍽「本当に耐えた、すごいですね。……けどそこまでして俺と張り合いたいんですか?」
🎭「は?まだ伝わってないわけ?それともボケ始め?」
🍽「違います」
🎭「……はぁ……別に。ただムカついたから」
🍽「だから何に」
🎭「だぁってさ〜……先輩は俺には本気で向き合ってくれてると思ってたのに、実は手を抜いてましたー、なんてムカつくでしょ……
やっと全力を出したと思ったら"あの時は、たまたま"とか、ふざけんなって感じ」
🍽「しょうがないじゃないですか……今までそうやって生きてきたんだから。人の世にいながら"ありのまま在る"ことが、俺たちにとってどれだけ難しいか。……貴方はまだ知らないでしょう」
🎭「フーーーン。でもさあ、今回はちゃんと出し切ってたよね?
お、れ、に、煽られてさあ。今まではがんばって手加減してたのにね?」
🍽「む……何だよ、その言い方……別に、あんまりしつこいから、少し乗ってやろうって思っただけです」
🎭「あれ?もしかして先輩くやしいの?
か弱いと思ってた後輩に乗せられてどんな気持ち?やっぱり本気出すのって気持ちいいでしょ?ねぇねぇ」
🍽「おい!やめ、…っこら。怒るぞ」
🎭「あはは、いーよ。そういう先輩キライじゃないし」
。。。
🍽「まったく……難しい後輩だな……」
🎭「可愛くて仕方ないでしょ?
これからも頑張って付き合ってよね」
🍽「……ふ」
🎭「なに?」
🍽「かわいいなあ、って思っただけですよ。……俺の本気がこんなものだと思ってるみたいですから」
🎭「……!はあ!?まだ余裕あるって事…!?」
🍽「本番はもっと俺の力を引き出してくれるんでしょう?楽しみですね」
🎭「っ…!やっぱり先輩むかつく!!」
……一件落着?
▽
▽
▽
- - -
▼ 事の経緯
[譲れないもの①]
🍽「はあ。難しい歌ですね。なかなか安定しないなぁ」
🎭「……ねえ先輩。ちょっと手加減してない?」
🍽「加減、ですか……?どうしてそんなこと」
🎭「ビーンズデーの先輩は凄かったよねぇ。
あのエイダン先輩ですらまともに歩けなくなってさ……オレなんて、少しも動けかった」
🍽「それは……あの時は、たまたまというか。色々あって……あそこまで出力が出ると思わず」
🎭「はぁ?
あんなに強い魔力を練れるのに、何で手加減しようとするの?副寮長でしょ?すごいことできるならやりなよ」
🍽「……あまり目立ちたくないからですよ。なるべく、周りに溶け込みたいんです。ここは人間の世界ですから、俺たちみたいな種族は目立つべきじゃないかと……突出し過ぎると悪いこともあるでしょう?誰だって平穏に過ごしたいじゃないですか」
🎭「ナニソレ。出来るのにやらないって舐めてない?」
🍽「歌は自信がないので、毎回全力ですよ。皆さんの足を引っ張りたくないですし……ただ……込める魔力は加減をしないと…… どんな影響があるかわからないので……」
🎭「……それって。アコロくんには耐えられて、俺じゃ耐えられないかもってこと?威圧感に負けたから?先輩の全力の魔力についていけないって思われてるってこと?」
🍽「そ……そうじゃなくて…!
というか、そんな直接的な言い方をしなくても……あの時は、いつもより力が篭ってしまったから……」
🎭「あのさあ!!」
🍽「っは、はい」
🎭「俺だって、ディアソムニア寮の代表生徒なんだよ。あんたと同じ立場だし、ただの人間でもない!
……お爺ちゃんな先輩に生きてる年数では勝てないけどさ。
……俺のこと、あんまり舐めないでよ」
🍽「お、おじいちゃんじゃないですってば!…それに
イルジーのことを見縊っている訳では……」
🎭「……はあ……先輩って頭カチコチだもんね。それなら俺が意地でも本気にさせる。
"人と違う"のが先輩たちだけだなんて思わせない。
絶対にチャチなデュオなんて歌わせてやらない、本気にならなきゃ押し負けるって思わせてやる」
🍽「…………」
🎭「俺をそこらへんの"ただの普通"と一緒にしないで。俺のことちゃんと見させるから。
嫌でも本気でぶつからせてやる」
🍽「……い、イルジー」
🎭「なに」
🍽「……つまり怒ってます?」
🎭「先輩ってほんっとさあ!!」
- - -
それからも煮え切らない態度をとるストラにイライラした態度をとりつつも、事あるごとに「なんで?」「どうして?」「本気だしなよ」と煽るイルジー。
いくら説明しても納得しない後輩に困り果てた様子で、どうしたものかと悩むストラを見たイルジーはここぞとばかりに詰め寄る。
- - -
[譲れないもの②]
🎭「要するに、先輩は見たくないものに蓋をし過ぎなんですよ」
🍽「……そんなことは」
🎭「心を動かされるのがそんなに嫌なんですか?」
🍽「嫌だなんて。……思ってません」
🎭「どうして?そこまで普通でありたいんですか?」
🍽「人間と暮らすためですよ」
🎭「本当は普通じゃないのに?」
🍽「……ッイルジー!」
🎭「あはは。怒った。ねえ、俺も普通じゃないんですよ」
🍽「……」
🎭「別に今は人の下につかなくたって飢えないんでしょ?ならいいじゃん。学校でくらい自分らしくいれば」
🍽「……」
🎭「悩んでます?その調子で、ね。この曲の歌詞も、曲調も、闇の魔力を乗っけるのにピッタリでしょう?先輩の思ってること、ぶつけてくださいよ」
🍽「……もしもこの魔力を乗せ切ったら、貴方がどうなるかわかりませんよ」
🎭「あはは。やってみないとわかんないよ。案外ショボいかも」
🍽「ぶつけてほしいんですか?これを?本当に?」
🎭「はい!本当に。」
(🎭なんて。
いま先輩の中に感じる魔力、
ヒイエさんと並ぶほどヤバい気がするけど…………
……耐えられない"その他大勢"に入れられるなんて、
本当に癪。
やれる力も場所もあるのに、
自分を抑えつけてる奴もムカつく。
先輩がすごいの知ってるよ。早く先輩の本気見せてよ。
本当の顔で、"イルジー・クラフ"を見ろよ。)
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▽
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冒頭に戻る。
BGM: Dark_Moon
https://youtu.be/JpJzjRzXFVE
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