〈第2話〉秘密【中編③】
台本 由季
〈第2話〉秘密【中編③】
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【CEA】〈第2話〉秘密【中編③】
オリヴァー「貴方は真実を知りました。これから、どうしますか?」
ニコラス「これから?」
オリヴァー「貴方の罪を晴らしますか?それとも、貴方を追い込んだその人物を、社会的に葬りますか?」
ニコラス「………そんなこと、できるんですか?」
オリヴァー「勿論。できるからそう言ってるんです。我々は貴方の願いを叶える手伝いをすると、約束しましょう。ただし、実行するのは貴方です。我々は後押しをするだけ。そのための知恵を授けます。」
ニコラス「……僕は、あの仕事が好きなんだ。お客さんとたわいもない話をして、元気をもらって。……失敗は多かったけど、天職だった。もう一度、あの場所に戻れるなら…僕は」
オリヴァー「いいでしょう。知恵を貸します。貴方があの場所に帰るためには………もう一度同じことを起こせばいいんです。ただし、標的は──」
ニコラス「え!?お客さん!?」
オリヴァー「いいですか?今の貴方は首謀者にとって火種にしかならない。」
ニコラス「………えぇ。」
オリヴァー「そこをあえて狙うんです。貴方に向けられたはずの毒が全く関係のない客人に渡ったら、首謀者は焦りますよね。勿論、関係のない客人は、我々が引き受けます。」
ニコラス「そんな!僕のために毒を盛られるってことですよね……僕にはできません!そんなことをするくらいなら、疑われた方がましだ!」
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