〈第2話〉秘密【前編②】
台本 由季
〈第2話〉秘密【前編②】
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【CEA】〈第2話〉秘密【前編②】
女性は男性が見えなくなるまで振り返らず歩いた。しばらくして、目的の人物の背中を見つけると、後ろから抱きついた
【1.22~】?「オリヴァー、待たせてごめんなさい」
オリヴァーと呼ばれた男性は、自身の腹に回された細い腕に手を添え、指を絡ませる
オリヴァー「よかった。丁度迎えに行こうとしてたんだ。レイ、怪我はない?」
握った手をそのままに、拘束を優しく解くと体の向きを変えて向かい合う
【1.12~】レイ「………平気よ。」
伏し目がちに答える女性、レイ
オリヴァー「何かあったね」
【1.06~】レイ「…………貴方には何でもお見通しなのね」
オリヴァー「そうでもないさ。何かあったと気づけても、心の声までは分からない。……正直、歯がゆくて仕方ないよ」
片手をレイの頬に添えるオリヴァー
その手に自身の手を重ねるレイ
【51~】レイ「……人とぶつかって…少し話をしただけなの。勿論、名前は教えてないわ」
オリヴァー「…もし知っていたかと思うと、俺はその男を殺してしまったかもしれない」
男と断言したオリヴァーにレイは驚きよりも、それほどまでに自身を気にかけてくれていた、ということへの喜びが大きかった
【36~】レイ「……オリヴァー」
オリヴァー「正気では居られないんだよ、レイ。俺の大切な子が傷つけられるなんて、あってはならないんだ」
悲しげに微笑むオリヴァーに、レイは彼の手に重ねていた手を今度はオリヴァーの頬に寄せる
【25~】レイ「………私を傷つけていいのは貴方だけ。貴方だけなの、オリヴァー」
見つめ合い、微笑む二人
オリヴァー「………レイ。本当に怪我はない?」
【12~】レイ「ないわ。倒れる前に助けてくれたの。でも………消毒、してくれる?」
そう言って、掴まれた腕に目線をやるレイ
オリヴァー「勿論。」
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