〈第2話〉影と光【後編①】
台本 由季
〈第2話〉影と光【後編①】
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【Normal】〈第2話〉影と光【後編①】
女性「信用されるように頑張るから……だから、貴女の名前、教えて、ください」
レベッカ「……………」
莉乃「あ!私も知りたいです!」
と、少女も近づいてくるが
律「莉乃、邪魔しちゃ駄目だよ」
少年に止められて
莉乃「あ、そっか」
あっさりと引き下がった
女性「駄目、ですか?」
不安そうに瞳を揺らす女性に
レベッカの元来、世話焼きな性格が顔を出した
レベッカ「(ため息をつき)…………レベッカ・ライリー。これで満足?」
名前を教えた途端、ぱあっと明るくなった女性
女性「レベッカ、さん。」
レベッカ「さんはいらない。」
女性「じゃあ、レベッカ様?」
女性なりの反撃なのだろうか、彼女は悪戯な笑顔を浮かべる
レベッカ「は!?友達、なるんじゃないの?」
薄々と気にしていたことを突かれて、レベッカは居心地悪そうに視線を逸らす
レベッカ、女性「「………………」」
広がる沈黙を断ち切ったのは、女性の方だった
女性「……なってくれるの?」
レベッカ「……………やっぱなし」
女性「あ!待って!私は、ナタリー・モンテス!」
レベッカ「ふぅん………よろしく、ナタリー。」
ナタリー「!うん!あの、レベッカ、また会える?」
レベッカ「…………さぁ。」
ナタリー「…………やっぱり忙しいよね」
レベッカ「あんたがもう二度とあんな真似しないんだったら、会ってやらないこともない」
ナタリー「!本当に!?絶対しない!」
レベッカ「………まぁ。それも期待しないでおく」
ナタリー「………えー」
レベッカ「1度でも自分を殺そうとした人間を、そう簡単に信用なんてできる訳ない。」
ナタリー「……だったら、見張ってよ!私が二度とこんな真似しないように…」
とっさに出た言葉は思いの外大きくて響いて
レベッカ「私は暇じゃない」
ナタリー「………そうだよね。」
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