【中立】第2話 影と光(前編③)
⚠企画用のため関係者以外閲覧禁止
【中立】第2話 影と光(前編③)
- 3
- 0
- 0
数分後
女性「ありがとうございました。」
レベッカ「いえ、"たまたま”当たっただけですから」
律「………(たまたま?)」
女性「何かお礼させてください。勿論、そこの2人にも」
莉乃「そんな!私たち、ただ追いかけることしかできなかったですし」
女性「諦めずに追いかけてくれてありがとう」
莉乃「……よかった。"大事な物”が入ってたんですよね」
女性「え?」
莉乃「だって、お姉さん凄く嬉しそうです!盗られちゃった時、なんだか消えちゃいそうだったし…」
レベッカ「………(彼女の反応からして、中身のことを話してないのは明白。………へぇ、面白いじゃない!)」
女性「………そう。実はね、婚約指輪が入ってたの。でも、私、なんだか勿体なくて…つける自信がなくてね、いつも箱に入れて持ち歩いてたの」
そう言って女性は鞄を開ける
女性「……!」
どうやら入っていたようだ
女性は大事に箱を取り出して、中身を確認する
女性「………あぁ、よかった…!本当によかった…」
女性の目から涙が溢れる
莉乃「え!?大丈夫ですか!あ、ハンカチ!」
少女はぎょっとして、ハンカチを取り出そうと慌てる
律「莉乃、落ち着いて…」
莉乃「あった!どうぞ、お姉さん!」
ハンカチを女性に差し出す少女
女性「……ありがとう」
女性はハンカチを受け取り、涙を拭う
レベッカ「中身、無事みたいですね。」
女性「…っはい!」
律「……怪我してる」
少年の言葉に初めて自分が怪我をしていることに気づいた女性。両膝には痛々しい傷
女性「…え?……あ、ほんとだ」
コメント
まだコメントがありません