【朗読】人を儚み夢を見る【台本】
音楽:楓 様/文章:蒼 様/声:
【朗読】人を儚み夢を見る【台本】
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別垢からの移動ー
2022.4.27
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虚と実は皮膜を隔てて隣に在るもののようです
──
胡蝶の眠る夜に永遠を見ていた
ひとつ ひとつ と重なる夢は
虚実の境界を淡く溶かしてゆく
そうして人はみな儚くなるのだ
白い花に朝露を置く
囁きは大気をみたす
水面に落ちる青い影
あわい闇に翅を息め
風と舞うわたしは蝶
まどろむ日々は続く
雪が降り地を覆う音
枕をそばだてて黎明
指さきは冷えたまま
遠く鐘の音をきく朝
夢か現か 現か夢か
はるか夜に空を翔る
心音の底にふれる琴
人の世は歩く影法師
夢が覚めても廻る針
めをとじれば花の春
錯覚の先に見る幻想
とこしえを言祝ぐ詠
ひさかたの光は果て
足下には真実の残響
──
儚い日々は
時が経てば
いつか淡く溶けて
夢現のように思うだろうか
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