ニア
水瀬奏汰 葵ましろ
ニア
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―…明日は、MPFに出場するメンバーでお茶会をする日だ。場所は"お嬢様"である葵ましろの家。水瀬奏汰は、人に紅茶を振る舞うことが好きなため、そのお茶会で紅茶を淹れる役割を買って出ることにした。
これはその前日のお話……。
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lyrics…
☕️ねえ ニア
誰かを 笑い飛ばさなきゃ
自分を許せないような
くだらない人間のこと
キミはどう思う?
🐳ねえ ニア
他人の歩幅を眺めて
意味もなく 駆け足になる
つまらない人間のこと
キミはどう思う?
🌿ねえ ニア
🐳(Hello,Hello,I'm NEAR. Who are you?)☕️
☕️ねえ ニア
笑顔で過ごす 日々を
当たり前と思うような
傲慢な人間のこと
キミはどう思う?
🐳 「カタチのない フタシカナモノは
いつだって ケイサンをクルワセテしまうの」
🌿だけど
ああ 僕はまだ信じてる
ココロない キミに問いかけたのは
キミの手が 僕よりも
あたたかかったからさ
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
「葵さんの家って…ずいぶん大きいんですね…」
ましろの家に着いてまず出た一言がそれだった。言わずもがな豪邸。典型的な豪邸。よく、正門から玄関までの距離が長すぎて辿り着くのに5時間かかる…なんて話を聞くけれど、まさにそんな感じだ。庭には噴水とプールがあるし、家の中には大きなシャンデリア。更にはお手伝いさんもいたりとか…エトセトラエトセトラ。
そんなわかりやすいくらい典型的な豪邸で紅茶を淹れるとは思っておらず、奏汰は緊張していた。…せめて食器を割ってしまうことだけはなんとしても避けなければ。
震える手でなんとか紅茶を淹れ終え、カップをソーサーの上に乗せて、ましろの元へと運ぶ。
「ダージリン・アールグレイです。一応、飲みやすそうなものを選んでみたつもりなんですけど…」
「…美味しいです!明日はこの紅茶でいいと思いますよ!」
よかった、と安心したように笑うと二人はそれきり押し黙ってしまった。ましろも奏汰も自ら率先して会話をする方ではない。しかし、このまま黙ったままでいるのも耐えられなかった。
「「…あのっ」」
思い切って話しかけようとした瞬間、見事に言葉がかぶってしまった。ましろは気まずそうに俯き、奏汰も苦笑いを浮かべた。…気を取り直して、
「あの、明日…楽しみですね!」
「あ……」
奏汰の一言に、俯いていたましろがハッと顔を上げる。
「私も同じこと言おうと思ってました」
クスクスと笑うましろに、奏汰もつられて笑った。
(練習もしたし、明日は絶対に美味しい紅茶淹れるぞ!)
(えへへ…楽しみです!)
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🐳葵ましろ(cv.柏木のん)
☕️水瀬奏汰(cv.もち)
Illustrations by もち
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