【シーア】第2話 秘密(前編③)
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【シーア】第2話 秘密(前編③)
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前編③
事務所に戻った二人を出迎えたのは、1組の男女だった
?「おかえりなさ、」
女性の声を遮るように男性は無自覚に大声を出す
?「師匠!!!!!おかえりなさい!!」
?「ちょっと!私の言葉を遮らないでよ!バカセオ!」
オリヴァー「ただいま、クレア、セオ。」
レイ「相変わらず元気ね」
セオ「いつだって、師匠の帰りを明るく出迎えたいんですよ。弟子としての務めですから!」
クレア「あんたの場合はうるさいのよ!」
セオ「うるせぇ!エクレアのくせに!」
口論を始める二人を横目にオリヴァーはレイに手を差し出す
オリヴァー「入ろうか、レイ」
レイ「えぇ。……二人とも程々にね」
そう言い残し、レイはオリヴァーの手を取り部屋に入って行った
二人が部屋に入るのを見るなり、クレアは瞬時に切り替える
クレア「はぁ、馬鹿馬鹿しい。あんたと喧嘩してる暇なんてないのよ」
セオ「はぁ?突っかかってきたのはそっちだろ」
クレアはセオを無視して、部屋に入って行く
セオ「…………ちょっとはこっち見ろよ。ばーか」
セオは聞こえないように呟くとクレアの後を追い、部屋に入って行った
ーーー
オリヴァー「さて。昨日、人気カフェで食中毒未遂事件が起きたね」
セオ「確か、被害は従業員のみで済んだはずですよね」
オリヴァー「あぁ。名前こそ伏せられているが、被害者が大事にしたくないからと、ヤードに突き出すのを庇った、"と、ある週刊誌”にはある」
レイ「”それ"って、アリスティアさんの?」
オリヴァー「そうだよ、レイ。」
クレア「………それが、どうしたの?」
オリヴァー「"ここ"に載ってるってこと自体がポイントだ。つまり、この被害者が、食中毒未遂事件の"首謀者"。恐らく、庇った人物に恨みはない。ある意味、ハリボテの正義感は持ち合わせているということだね」
セオ「…PERSONAか」
オリヴァーは雑誌を閉じ、そのタイトルを慈しむようになぞる
オリヴァー「……俺の大切な友人が書いているんだ。"彼女"の文章はとても興味深くてね。」
クレア「……………彼女」
そんな彼の様子を、クレアは苦しげに見つめていた
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