〈第1話〉邂逅【中編③】
台本 由季
〈第1話〉邂逅【中編③】
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【Normal】〈第1話〉邂逅【中編③】
イリス「………違うの。オリヴァーさんは良くしてくれる。わたくしに自分の身を守る強さがあれば……これ以上迷惑をかけないで済むのに……ごめんなさい」
オリヴァー「迷惑じゃないよ。」
イリス「…………でも」
オリヴァー「これは贖罪なんだよ。君たちを引き離したのは紛れもない俺自身だ。憎まれて当然なのに……どうして君は」
イリス「………憎むわけない。あの時、お姉ちゃんを憎まずに済んだのは、オリヴァーさんのおかげなの。手放して…現実から逃げて、お姉ちゃんを1人にするところだった…」
オリヴァー「…………」
イリス「オリヴァーさん、わたくしたちを救ってくれてありがとう」
オリヴァー「…………!」
イリス「オリヴァーさんがしてくれるのは、全部、わたくしたちのためになること。過程はどうあれ、それはいつか、きっと、みんなを幸せにするものだから…だから、自分を憎まないで?」
彼は彼自身を憎んでいる
彼を許すべきなのはオリヴァー自身なのだ
オリヴァー「…………君は優しすぎる。あの時のクローバーだって……」
優しいのはオリヴァーだと、イリスは思った
だが、それを言えば彼は必ず否定すると思い、心の中に留めた
イリス「……懐かしい…お姉ちゃんと一緒に探したなぁ。じゃあ、今度はオリヴァーさんのために見つけるね!」
オリヴァー「え?」
イリス「…わたくしがオリヴァーさんの幸せを願う。」
オリヴァー「…………ありがとう」
イリス「帰ろう、オリヴァーさん」
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