一人声劇「備忘録」
読み手 桜もちぃ/台本 伊織
一人声劇「備忘録」
- 26
- 5
- 0
全てを投げ捨てたくなる時ってたまにくるけど、その後に楽しい思い出ができると生きてて良かったなって思えるんだよな...生きがいがあるって大事だし、私はオタクで良かったと思います、、、生きてりゃ良い事きっとある😌💭
パッと目に入ったから1発でそのままの気持ちで読みました
人生は1回だから楽しみましょ‧⁺
------------------------------------------------
二十歳(はたち)までには死のうと思ってた。
大人になった自分なんて想像できなかった。
未熟で不安定で、潔癖(けっぺき)なまま。
吸い込まれそうな空の青が、当たり前になってしまう前に
この生(せい)を、終えてしまいたかった。
本のページをめくる。
落ちたスプーンの渇いた音。
風が吹いて、カーテンが揺れた。
あなたはすぐに泣くんだねって言うから
君は強いから泣かないんだと返したら
伏せた君の目の、マツゲがすごく長かったのを覚えてる。
生きるほどに汚れていった。
感じることが少なくなっていった。
君と見た夕暮れも、一人で迎えた朝焼けも。
今はもう、遥か遠くに消えてしまった。
そうか。
いつも僕が先に泣くから、君は泣けなかったんだ。
読み終えた本を閉じた。
近づいた窓辺は思ったよりも温かかった。
僕はまだ、この空の青さに心が動くだろうか。
#一人声劇 #声劇台本 #声劇 #朗読 #もちぃ声劇
コメント
まだコメントがありません