声劇台本【わくらばの泉】最終話
『お名前』
声劇台本【わくらばの泉】最終話
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最終話です、連投失礼致しました。
最後はカイウの一人語りになります。
珍しくハッピーなエンドですね。長々とお付き合い頂きありがとうございました!
声劇として読んで頂ければ勿論めちゃくちゃ嬉しいですが、半分小説みたいな物なので目を通して貰えるだけでも嬉しいです👍
↓第一話
https://nana-music.com/sounds/063bda3f
↓第九話
https://nana-music.com/sounds/063bdfa5
『最近ずいぶんと暖かくなってきたのぅ…オウヨウ、元気に過ごしておるか?』
雪が溶け、花が芽吹く…春が来た。
『昔お主が言った、死ぬまで付き合えという言葉…覚えておるか?』
まだ幼いの彼を困らせた、懐かしい記憶。
『あの時は随分と世話になったのぅ…』
本当の姿を見ても、怖がるどころか受け入れてくれた。
『ふふ…お主の言う通り、後悔しない別れもあるんじゃな』
見慣れてしまったこの景色も、お主が居ればいつまでも輝いて見える。
『余にとってはほんの短い時間じゃが、夢のような日々じゃった』
やりたいことも、言いたいことも全て済ませた。
『幸せを教えてくれてありがとう。次お主が生まれ変わって来るまで、この国は任せると良い。
…ゆっくり休んだら、また顔を見せておくれ』
また会う日まで。
『またの!』
↓一応読まなくて良い設定
・わくらばは邂逅という意味、邂逅の泉でわくらばの泉
・邂逅(カイウ) 龍族
三千年以上生きていた龍、最後の生き残り。
人の世に馴染むため人間の姿をして居るが、基本森の泉付近に居て人とは関わらない。
三千年前人間と龍の戦争で親族全てを失ったが人間の事は憎んでおらず、龍も人間をたくさん殺した、仕方のないことだと受け入れている。
戦争の時幼かったカイウは置いて行かれた為生き残った。あの時一緒に死ねたらという思いと、生き残りとして天寿を全うしなくてはという思いに苛まれる。
昔は人間と良く関わっていたが、百年という短い時間で去っていく友人たちに心が耐え切れず、独りになる事を選んだ。
カイウ自体は人前に出ようとしないものの人間たちには守り神の様に扱われている。
久しぶりに話せる友人に出会えはしゃぐが、桜耀が大人に成るにつれまた置いて逝かれるという恐怖に怯える。
親の亡骸を思い出す為血が苦手。子供っぽい。
・桜耀(おうよう) 人間 ♂
国主の二男坊。二男であるがゆえに後を継ぐ権利さえなく、また家主と娼婦の間に産まれた私生児であるが故に屋敷の人間に冷たくあしらわれる。
母は勿論のこと、兄は桜耀を酷く虐め父は病で亡くなってしまう。
新しく来た父は兄を優遇し、桜耀は居ないものの様に扱った。
怪我だらけで屋敷から逃げるように飛び出した末、森奥の泉でカイウと出会う。
幼い頃から独りきりだった桜耀は頻繁に森へ行き、不思議な友と他愛無い話をすることが生きがいとなっていた
大きくなってもその関係は変わらず時間が空けば泉へ赴き友と語らう日々を送る。
カイウの事はカイと呼ぶ。
#一人用声劇 #鳥男の台本 #声劇台本
コメント
4件
- のん暢 @声帯結節中です(ノД`)お借りしました🙇
- 🌵Comic🐎🏜️🌵お借りしました😊
- ぴよ男
- みらきゅるー。うぉぉおお、バーッて読み進めてしまった🙌🏻 めちゃくちゃ内容惹き込まれたぁっ👏👏👏👏 設定もすんごくしっかりしてたし、性別変更OKだからどっちの役も演りたくなっちゃった♪ 週末頃、お邪魔するのだ👍