登場キャラクター_______________
🧸アリス・カーター
✂️リエン・クワイック
キャラクター詳細
女性キャラクター
https://nana-music.com/sounds/05e03ded
男性キャラクター
https://nana-music.com/sounds/05e03da8
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アリスとリエン2人は髪の色も違えば性格も違う。
しかし彼女たちには共通点がある。
「「愛が欲しい」」
アリス、この名前はアリスが自分自身で付けた名前だ。
アリスは少しだけ裕福な家庭に生まれ落ちた。父は有名な資産家で母は歌手だった。元々子供に興味のない2人だったが、アリスは周りの子供に比べ発達も遅く、虚言癖があった。
父と母は空想ばかりする出来の悪い娘に愛想を尽かしてアリスの部屋に寄り付かなくなった。乳母はアリスの事をお嬢様とだけ呼び、名前は呼ばなかった。
呼ばれないアリスの名前は記憶の底へと押し込まれ、遂には無くなった。
ある日アリスは乳母に聞いた。
「みんな名前ってものがあるんでしょ?」
「はい、お嬢様」
「私の名前はお嬢様??」
「いいえ」
「なら私の名前はアリスがいい!絵本で読んだの!」
その日からアリスはアリスとなった。アリスはアリスになる為の努力をした。しかし、どうしても独りでは叶えられないのが沢山の友達だった。
「ねぇ、アリス、お友達がほしいの!」
乳母から与えられたのはクマの人形だった。アリスはそのクマに愛を持って接した。朝起きたら声をかけ、散歩をし、食事を一緒にとり、また共に寝る。だが相手は人形、返事や愛が返ってくるはずもない。アリスはめげずにその行為を繰り返し、ついにその時が来てしまった。クマの腕が取れたのだ。
アリスが次に思ったのは壊れない人形が欲しい。丁度そこで走っている乳母の孫のような。
「ねぇ、私とお友達にならない?」
リエンにとって彼は絶対的なものだった。
彼がタレ目の子が好きだと言えばそのメイクを研究したし、黒髪ロングが好きだと言われれば髪を伸ばし丁寧に管理した。鏡に写った自分をみて、自分は彼の隣に相応しい女なのかを確認するのは最早日課だった。
彼は完璧以外の言葉が見つからないほど素晴らしい人だった。スっと通った鼻筋に涼やかな目。身長は高すぎず低すぎない。性格もおおらかで優しい人だった。
彼はリエンに何も求めなかった。だからこそリエンは彼を離すまいと必死だった。彼は普通の人であれば十分な量の愛をリエンに注いだ。
しかし、リエンの不安によって大きくなった容器には微々たるもので彼は段々とリエンの尽くす愛が重く感じていく。
リエンは注げば注ぐほど彼の反応が鈍くなっていく事に不満を感じていた。このままだと彼が離れていってしまう。
「人のものになってしまうくらいなら、私のモノにしてしまいたい」
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