アスノヨゾラ哨戒班
Orangestar 蜜柑星P × Puttyeel-ぱてぃえーる-
アスノヨゾラ哨戒班
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𝕊𝕨𝕖𝕖𝕥𝕤
『回想ノ夜空』
しっとりとした餡子で作った羊羹の上部に瑠璃色の寒天で彩った星空を乗せた和菓子。
いつか見たあの空を懐かしく思い出しながら、どうぞお召し上がり下さい。
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𝕄𝕖𝕞𝕓𝕖𝕣
🥮風羅 🍡姐さん
(ハモリ&コーラス) (主旋律)
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𝕃𝕪𝕣𝕚𝕔𝕤
気分次第です僕は
敵を選んで戦う少年
叶えたい未来も無くて
夢に描かれるのを待ってた
そのくせ未来が怖くて
明日を嫌って 過去に願って
もう如何どうしようも無くなって叫ぶんだ
明日よ 明日よ もう来ないでよって
そんな僕を置いて 月は沈み陽は昇る
けどその夜は違ったんだ
君は僕の手を
空へ舞う 世界の彼方 闇を照らす魁星
「君と僕もさ、また明日へ向かっていこう」
夢で終わってしまうのならば
昨日を変えさせて
なんて言わないから
また明日も君とこうやって
笑わせて
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𝔻𝕚𝕒𝕣𝕪
「なんだか、あっとゆーまだねぇ…」
ハァと吐く息が白く染まり始め、季節は冬を迎えようとしている。
「…?何のことでしょう〜?」
大きな目をまん丸に見開き、可愛らしく小首を傾げてあんこが尋ねた。
「いやぁ〜…もうほら、冬だなぁって…」
ぴんと糸を張ったような冷たい空気の中、悴む姐さんの指先がほんのりと朱く色付く。
「でも私、冬の空気って嫌いじゃないんだよねぇ」
そう言って柔く笑む彼女に、隣人は“信じられない”とでも言いたげな面持ちで、震える身体をぎゅっと抱き寄せた。
「まぁ〜、どうしてですか〜?こんなに寒いのに〜…わたくしはちょっぴり苦手なのです…」
「ふふふっ!確かに寒いし私も雪かきとかはイヤなんだけど…」
一瞬間が空く。依然として優しい表情を湛えたその視線は遥か彼方、晩秋の夜空に向けられていた。
「冷たい空気の中に浮かぶ星や月は最高に綺麗だと思うんだ」
「お星さまや、お月さま…」
釣られて見上げれば、明るくも柔かな物腰で佇む月と、宝石の様に輝く無数の小さな光の粒が瞳のレンズいっぱいに映し出される。えも言われぬ美しさだ。
「わぁ、っ…!」
感嘆の声を上げながら、宵闇に浮かぶ星々に負けずとも劣らず双眼をきらきらとさせるあんこ。
その微笑ましさに、姐さんの口許が緩く弧を描いた。
「あねさんの仰るとおりなのです…空気が冷たく澄んでいるように感じるからかしら、他の季節よりもずっと綺麗に見えるわ〜…!」
「でしょう?」
「ええ、本当に素敵…ずっとずっと覚えていたい景色なのです………あっ」
そう言えば、次のテーマは“星”だった。
ならば、今この瞬間を切り取るような、二人の思い出に永く残るような、そんなお菓子を作るのはどうだろう。
目は口ほどに何とやら、頭に浮かんだアイデアは、注がれた真っ直ぐな視線を介して確りとパートナーに伝わったようだった。
「ふふ、今の“あっ”はそういうことだよね…私には分かる。よぉぉし!そうと決まれば早速キッチンにレッツゴ〜〜!」
「…!はい、なのです!」
人気も疎らな夜の街、月明かりに照らされて、2人は帰路を急いだ。
いつか、この夜を懐かしく思い出せるように。
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#アスノヨゾラ哨戒班 #Puttyeel #あんこペア
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