【声劇】振り返らないで と、彼女は言った
男( ) 女( ) 演奏/yua
【声劇】振り返らないで と、彼女は言った
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#オリジナル #BGM #インスト #yua
yuaさんのオリジナル楽曲
遠い想い出
をお借りしました。
楽曲にイメージをいただきつつ、つらつらと書いてみたところ、久しぶりに、文章詰め込み系の内容となりました。
なんか小難しい話になりましたが、何も気にせず演じていただけると幸いです。
イメージは男性・女性の会話劇ですが、性別は気にしなくてOKです。一人称も語尾も言いやすいようにいじっていただいて問題ないです!
あと、テキスト量が多いです。
ブレスも間をとるタイミングも限られる上、ラストに内容上、必ず間を取る必要がある箇所で出てくるので、上手くおさめるのは結構しんどいと思います。
が、そこは演者さんの力量に期待・・・
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女:あなたが右足を踏み出した時、
踏み出す前にはもう戻れない
わたしの言ってることがわかる?
男:わからないね。
引き返すことも、その場で足踏みすることも
走り抜けることだって出来る。
俺の自由だ。
女:そうね、本来ならそうあるべきだわ。
男:本来なら?
女:世界は普遍であるべきなの。
あなたが踏み出さなかった世界も
引き返した世界も
走り抜けた世界だって存在するはず。
選択肢の度に世界は生まれるはずなのよ。
男:はず?
はずってのはなんだ。
女:言ったでしょ?
踏み出す前にはもう戻れないの。
あなたが踏み出してしまったら、
踏み出さなかった世界は存在しない。
あなたの選んだ世界以外は消えてしまうのよ。
男:まるでノベルゲームの主人公だな。
どっちにしろ 踏み出さなかった世界
なんて俺には感知出来ないんだ。
あってもなくても同じだろ?
女:そうね、あなたにとっては同じかもしれない。
だけど世界は無限に枝分かれする。
どこかで枝が枯れても必ず幹は残る。
残るはずだった。
男:俺が悪の元凶みたいな言い方だな。
だったら俺がいなくなったらどうなる?
世界は救われるのか?
女:言ったでしょ。
そこから分岐は生まれなくなるなら
それ以上世界は広がらない。
事実上の世界の終わりよ。
男:ははっ。
そりゃ随分チープな設定の映画だな。
隕石やゾンビでも沸いてこなきゃ
観客は退屈するぜ。
女:・・・
男:俺はどうしたらいい?
女:振り返らないで。
あなたの決めた道を、絶対に裏切らないで。
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