【WST】藤の国の物語
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【WST】藤の国の物語
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👑「Wonderland story terrors
童話なんて普段なら気にしないのに。
今日だけは何故かその本を手に取っていた」
(Telephone)
👑「5つ目の国は藤の国(ふじのくに)。
美しい街並み、美しい王族たち。
そこに隠れるように並ぶ小さな王女様。」
🏹「美しい兄妹達とは似ても似つかぬ顔」
🍎「火傷をしたように爛れた肌」
🏹「どうして末の王女のみがそうなのか。
王女は鏡を嫌い、決して自分を見ることはなかった」
🍎「ある夕暮れ、王女は深くフードを被り城を抜け出しました。
森へ森へと進んで行きます」
🏹「目的もなく、ただただ歩き続ける。
誰も自分を見ない、知らない場所へ」
🍎「森を進むと微かに音楽が聞こえてくる。
木陰に座り男は笛吹く。その曲は誰しも知っている子守唄」
🏹「王女はそっと口ずさむと、音を奏でていた男が
近づいてきた」
🏹🍎「なんて美しい声なんだ」
🍎「"美しい"初めて言われた言葉。
王女はその言葉に泣き出してしまう」
🏹「男は驚いてしまった。褒めたつもりが、
何か気に触ってしまったのかと。」
🍎「男はそっと王女の涙を拭おうとすると」
🏹「森の風に揺られ王女のフードがとれてしまう」
🍎「男の表情が変わる」
👑「あぁ、やっぱり」
(エフェクトなし)
👑「目に見えない美しさなんて意味が無いんだわ」
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