【声劇】鬼のツノ
読み手: 台本:エグゼクティブソーダ
【声劇】鬼のツノ
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「ツノ生えてるね」
『えぇ、私は鬼だからね』
「僕も生えるかなぁ」
『どうかしら
いつか立派なツノが生えるといいわね』
『こんなに大きなコブをつくって…
どうしてこんなことしたの?』
「ツノが生えるかなって思って…
僕だって鬼の子なんだ!
他のみんなみたいにツノを生やしたいんだ!」
『だからって…
こんなことをしても痛いだけでしょう?』
「母さん、俺…里へ出るよ」
『里へ…!?
どうして…!』
「母さん、俺わかってたよ
俺、母さんの子じゃない
人間なんだろ?」
『それは…!』
「母さんを恨んでないよ
ただ、人の世界を見たいんだ」
『どうしたの…!?
そんなにボロボロになって…!』
「母さん…逃げるんだ…!
鬼狩りの一団が来ている…!」
『まさか…そいつらに…?』
「なんとか…足止めをしようとしたんだ…」
『大丈夫よ…母さんに任せなさい』
「母さん…ごめん…
俺の…ために…」
『子の為に戦わない母などいるものですか…』
「ツノまで…折れてしまって…」
『いいの…あなたとお揃いになれて…
嬉し…い…わ…』
「あり…がとう…
母…さん…」
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#炭酸水の台本 #台本
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