声劇台本 記憶の欠片
男の子:お名前 女の子:お名前 台本:ねろ、冷華 様
声劇台本 記憶の欠片
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二人声劇台本のつもりです。
設定
平和な世界に退屈している男の子とその平和な世界が好きな女の子のお話。
わざと色んな解釈できるように設定は今回あんまり書きません。
この作品の台本は冷夏様との共作となります。
なので少し違った感じになったかなと思います。
女の子の台詞少ないので朗読するのもアレンジするのもOKです。
よろしければ読んでいってください。
冷夏様↓
https://nana-music.com/users/9908338
⚠️BGMはフリーBGM DOVA-SYNDROMEというサイトのものです。
女の子の台詞は「」
男の子は語り。
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「ねぇ、生きて。」
君のその最期の言葉が、僕の耳に酷く残っている___
「ねぇ。」
うざったいくらいに晴れた空の下、俯いた僕は君の声で振り返る。
「私はね、何気ない日々をこうしてのんびり過ごすのが好き。
だって、それだけ平和ってことでしょう?」
この世界が好きな君。
でも、それに頷けない僕は肯定も否定もできない。
そして、君はそんな僕を見て、輝くように笑って見せた。
「あー、そうだ。あれ、しようか?
ほら、君が好きなやつ。えーっと……そう!!ゾンビのゲーム!!」
きっと、君はずっと前から気が付いていた。
僕がこの平和な世界に退屈しているということに。
だから、少しでも僕が別の世界に浸れるように気遣ってくれていた。
「ほら、良いでしょ?」
君の手に引かれるまま、笑う。
そうして僕らは日々を過ごして来た。
けれど、そうやって僕らは『浪費』されていく。
「酷い顔……もう、馬鹿だね。
あぁ、でもこれで私も少しは君の世界に色を、付けられたのかな。」
君が白く脆い腕を延ばしても、僕はそれに応えることができなかった。
何かを言おうとして口を噤んだ。
君が今でも、あの時みたいに笑って見せるから。
それから君と過ごした日々の記憶は
バラバラの欠片となって僕の脳内に住み着いている。
僕も、僕以外の誰かも、一緒に居た君さえも。
誰もが費やされていくこの世界は本当に平和、と言えるのだろうか。
けれど、僕はバラバラになったそれを一つ手に取って、思い出す。
___記憶の中の君は、いつだって綺麗だった。
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#声劇 #二人声劇 #台本 #朗読
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