朗読台本 悲哀の華

朗読:お名前 台本:ねろ 伴奏:rito 様

設定 花魁の悲恋物語。 ある日、花魁が一人の男に恋をした。だが、それはとても叶わないようなものだった。 それを知っていているからこそ、今だけはと縋る花魁のお話。 とても難しかった台本。 でも正直自信ないので投稿するのを迷っていました。 あんまり言葉を花魁風にしてしまうと読みづらくなってしまうのでそこは考えたつもりです。おかしいところは見逃して下さいな。 よろしければ読んでいただけると幸いです。 ⚠️台本を読む前に！！！！！ ｢幾度｣→いくたび ｢主｣→ぬし ｢其れ、其の｣→それ、その ｢恋慕｣→れんぼ ｢一夜｣→ひとよ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 幾度も主の相手をした 其れがわっちの幸福でありんした 例え其の瞳がわっちを映していなくても 其の口から出る名がわっちの名ではなくても 心が満たされる気がしんした 嗚呼、主は聡い御方なんできっと気付いていたんでありんすね わっちが主に抱いている恋慕も、嫉妬という醜い感情も 迷惑なのはわかっていんす ……けれど今だけは主の其の優しさに甘えさせておくんなんし なあ、主は雨がしとしと降っていたあの日を覚えていんすかぇ？ 我に返って悲しい顔をした主は、えらい酷いものでありんした ふふ、懐かしゅうござりんす 未だに忘れらりんせんほど悲しい思い出があるのなら 長きようで短き一夜の夢、買ってくんなまし ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ [補足] 男が花魁を買っているのは前の想い人と重ねているから。顔が似ているわけでも口調が似ているわけでもありませんが、どこか雰囲気が似ていたのでしょうね。 ですが、少なからず花魁にも情を持っています。 自分が他の人の名前を呼んだ時に顔を顰めてごめんと呟くくらいには。 #朗読 #台本 #朗読台本 #和風 #花魁 #切ない