【脚本】 夢か現か
BGM:HomeMadeGarbage SoundTracks様 脚本:min
【脚本】 夢か現か
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【前置き】
なんの変哲もない、普通の大学図書館。の、海外文学、原語版の棚。昔から生粋の文学人間である俺は、提出期限の迫るレポートそっちのけで読書をしようとしていた。棚に並ぶ本の題名を目で撫でるように追っていく。目に入ったのは、小さい頃初めて読んだ、とある童話だった。
その童話は、俺を文学人間の道へと歩ませた、大切な『きっかけ』だった。
そして、俺は、その童話を教えてくれた人を、何年かたった今でも、忘れることができなかった。
ーーーーーー
○大学図書館 夕方
A、海外文学の棚の前でうろうろ。
A、一つの童話に目が止まり、手に取り、開く。
A「ふっ…(懐かしそうに笑う)…ん?」
童話に折り畳まれた紙が挟まっている。
紙飛行機のような形をしている。
紙を開く。
A、中を見て驚く。
A「…!……なんで……」
B「あっ……」
B、焦っている。
A、Bに気づく。
A「あっ…」
B「ぇ…エット…それ、私の、です。」
B、恥ずかしそうにうつむいて顔を赤くしている。
A「これ…」
B、驚いて小さく返事をしてしまう。
B「ハイッ」
A「これ、君が訳したの?」
A、Bと正面で向き合う。
B「そ、そう、です…。拙い日本語だからとてもわかりにくいと思いま__」
A「同じなんだ。」
B「え…?」
A「(少し照れつつも必死に)俺が昔読んだのと、訳が同じなんだ…!何度も読んだから、台詞、覚えてて…そのっ」
B、少し驚いたあと、口元が微笑む。
B「じゃあ、最後の一言。」
A「え?」
B「最後の場面。その島で1番の魔法使いの少年は、塔に囚われた少女のもとへ、紙飛行機に乗り、海を渡って、やっとの事で会いに行けるんです。会いに来てくれた少年に、少女は泣きながらこう言います。
『きっと真っ赤な太陽が、哀れな私に蜃気楼を見せているんだわ。』と。
それを聞いた少年は答えます。
『No,you don't.』」
A、手に持つ本をもう一度見て、確認し、
緊張の面持ちで答えを呟く。
A「『違うよ』」
示し合うように、2人で訳を口にする。
一緒に「『紙飛行機が僕を君の元へ連れてきてくれたんだ。』」
B、泣きそうな顔で微笑む。
B「…。」
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脚本っぽく書いてみました。映像を想像してもらえると、よりわかりやすいと思います。ト書きの部分にも動作や声を入れたりなど…
演じながら本をめくったり、紙飛行機型に紙を折って開く音を再現したり…
と、いろんなことを喋りましたが、全ては演者様にお任せいたします。
少しでもこの世界の中に入り、何かを感じていただけたら、幸いです。
そして、全く意味のわからない台本になっていたらすみません。
BGMは、Home sound trackさんです。以前にもたくさんお世話になっておりました。素敵な音色に拍手をお願いします。
【台本説明】
①[○]は、場所とその時の時間帯を表しています。
②4マス分開けてある文章はト書きです。人物の細かい行動を表したり表情を明確にしたりします。私はまだ初心者なので、とてもやりにくいかもしれません。すみません。
③「」内の文字はセリフです。演者さんが読むところですね。今回はAとBの二つの役ですね。
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コメント
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- 🌵Comic🐎🏜️🌵お借りしました✨