シグルド 詳細
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シグルド 詳細
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【家族について】
シグルドには家族がいません。存在はしていますが、元々周りの何割かが腹違いの兄弟姉妹で構築されているコミュニティなので、家族という概念がないです。産んだ当人が育てるという流れもないので、その辺にいる人はみんな家族で、そこにいた人がお世話してくれます。
父親のことは知っていますが、母親のことは知りません。生きているのか死んでいるのか、どんな顔どんな性格なのかも分かりません。それは周りの誰もが同じなので、当たり前のことだと思っています。
ディアソムニアのファミリーという関係性は新鮮に感じています。一般的にいう家族との差はなんとなくしか理解していません。ある意味寮で生活する上では幸せな方。
【苗の子について】
シグルドの生まれ故郷では、周期的に生まれた子供を人工的に男性に作り替えて育てる風習があり、そうして生まれた少年を"苗の子"と呼びます。ニンフという妖精には女性しかいないこと、昔のように人間の男を攫ってくるのは人間と友好関係を築いている力のある妖精族から禁止されていることなどが理由です。
幼体に薬を投与し、自意識が芽生える前に体の形を変えてしまいます。成長が止まるまでは定期的に維持用の薬を摂取して安定させます。彼女らにとってはそれは倫理に反していません。
自分たちの身体を研究した上で作られた薬なので、他の生き物に投与しても何も起きないようです。
ニンフはある程度成長すると割り振られた森や泉と契約して命を繋ぎ、それを守ります。森が枯れると契約した妖精も枯れてしまいます。そのため、異常気象や開拓の影響で一気に人口が減ることがままあり、その際子供を増やして穴を埋めます。
シアンカラットという苗字は父親譲りのもので、苗字自体男性にしかついていません。それぞれが色の名前を冠し、瞳がその色をして生まれてきます。鮮やかな青はとても映えるのでシアンカラットの遺伝子は人気だったりします。他には"ヴァードル"と"ウェスティリア"という苗字があります。
【家について】
苗の子は子供を増やすために作られた存在なので、ニンフの世界における役目である森の守護を担わずに過ごし、基本的には守られる側です。奔放な個体が多いため、決まった敷地から出られないようになっています。
三人の苗の子に対して過剰なほど広い家に住んでいます。定期的に大人がやってきて、勉強を教えたり世話をしてくれます。簡単な要望は叶えてもらえるので、基本的には不便のない生活です。シグルドはよく図鑑や人間が書いた本をもらっていました。
勉強の中には床の作法なんかもあって、シグルドはこれがものすごく恥ずかしくて苦手です。そもそも嫌がる個体が生まれること自体が稀なので、他の二人は当然のように取り組んでいます。内心嫌だと思っていることを当人は隠しているつもりですが、大人たちにはバレています。
シグルドが学園への入学を許可されたのは苗の子として使えない可能性が高いと切り捨てられたからで、実は立場上帰る場所がありません。(自分の家がない)
シグルドはいつか旅に出たいと思っていたので、察してはいますが自由の身を喜んでいます。あのノリで身一つ一人旅が成立するかはかなり怪しいところですが。
【性格について】
シグルドの日頃の振る舞いは、学園に来る前、苗の子の一人であるカナリアに「お前はもっと社交的にならないとまずい」と言われて特訓した成れの果てです。当たり前ですがカナリアも外に出たことはないので、お互いに適当な知識とイメージでいい感じにできるようになったと思い込んでいます。やたら笑顔なのはこれのせいです。
素のシグルドはもう少し内向的でメランコリックな風ですが、あまり表に出さないように心がけています。落ち着きがなく多弁気味なのは元からです。
【花について】
ニンフは自然から生まれているので、植物のエネルギーは身体との相性が良く、栄養素の高い食べ物として重宝されています。人間のような食事も摂れますが主食は植物です。植物からエネルギーをもらい、森に力を与えて循環させているので、植物を食べることに抵抗は一切ありません。
花は見た目も香りも良いので、お菓子のように扱われています。物によって差はありますが、紅茶に煮出した時とは違う甘い味がするらしいです。
シグルドも例に漏れず花弁を食べるのが大好きですが、彼は花に特別な感情を抱いています。物を見て綺麗だと思うのを超えて、人に思うような感想を抱いたり、話しかけたりします。でも食べます。いかれぽんちポイント。
ユニーク魔法が生まれたのも、故郷で育てていた薔薇の病気を治すためです。
【倫理観、死生観について】
一族で一貫して、愛のためなら手段は問わずというものが掲げられています。また、一夫多妻が基本なので、外に出た場合既婚者にも平気でアプローチします。シグルドはそれが一般的におかしいことを知ってしまい同調してしまったため、そのことを知っている苗の子たちにはかなりの変わり者だと思われています。
彼女らは森を守る仕事は大局で認識し、愛を個のものとして考える節があります。愛は生き甲斐であり自己を確立する要素と思っているので、時に暴力的なまでの行動力で周りを掻き回します。シグルド的には「みっともない」そうです。
突発的に枯れる要因として自然現象と人為的なものがありますが、ニンフたちの死生観は緩いので特に人間を恨むということはありません。死には悲しむものの仕方ないとすんなり割り切って、新しく産む方にシフトします。
それはそれとして死ぬのは嫌ですから、容易く命を消し飛ばせるマイザフくんのユニーク魔法はめちゃくちゃ怖いと思っています。
【能力について】
獣人に優れた聴力や嗅覚があるように、ニンフにも特殊な能力があります。
区分は魅了に近いですが、そこまで効力の高いものではなく、視線が向きやすい・なんとなく傍に居て心地良く感じる程度のもので、強いフェロモンを持ちコントロールが上手ければ魅了のようなことができます。神話で言う人間を誘い込む技です。
シグルドは別段器用ではないので、フェロモンに関しては一切コントロールできていない上に大した力もありません。日頃からうるさいので輪をかけて目につきやすくなってるかもしれないですがその程度です。敏感な人なら個人由来以外の要因があるのに気付くかもしれません。
これは妖精族間でも発揮されるので、明確な親という役割を設けずに子育てが成り立っているのは、フェロモンによって周りの同族たちがみんな愛し合っているからでもあります。
剣呑な雰囲気が物珍しいので、ロンジュくんとティガーくんのやりとりをこっそり覗いていたりします。
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