プラネタリウム
💐春方 紫苑💐
プラネタリウム
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昔から、1人でいることが多かった。
原因はわかっている。このキツイ性格のせいだ。
思ったことはズバズバと口に出してしまうし、オブラートに包むなんてこと私にはできなかった。
そんな私のことを、愛してくれる人がいた。
常夏涼。一言で表すとすれば、お人好し野郎。
私とは真逆の性格で、他人に甘すぎるのだ。
彼が仕事で、私が出演する舞台の手伝いに来ていた時。
出演者ともスタッフとも基本的に関わろうとしない私に、彼は意気揚々と話しかけてきたのだ。
「あの、春方紫苑さんですか?僕、貴方の大ファンなんです…!一緒にお仕事ができるなんて、感激です!」
そう話しかけてきた彼の笑顔に、初めから惹かれていたのかもしれない。
それから、彼からの猛烈アタックの数々に耐えきれず、私が折れたのだ。
自分にも他人にも厳しい私が、だ。
一緒に仕事をしていた舞台が終わり、元は恐怖の街の住民である彼と離れなければいけなくなった。
私は生活力が皆無で、彼が悲劇の街にいる数ヶ月間はほぼ同棲状態で世話をしてもらっていたのである。
「ねぇ、もうこのまま一緒に住みましょう。アタシ、アンタがいないと生きていけないわ。」
「そういうわけにもいかないよ…。一旦向こうへ帰って、正式に手続きを終わらせてから必ずここに戻ってくるから。だからそれまで、待っていて。」
仕方の無いことだとわかっていたので、渋々その時彼の手を離したのである。
離してしまった、のである。
それが、彼との最期の会話になるなんて思わずに。
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ハルジオン💐春方紫苑 ソロ「プラネタリウム」
夏の終わりに2人で抜け出した
この公園で見つけた
あの星座 何だか 覚えてる?
会えなくても 記憶をたどって
同じ幸せを見たいんだ
あの香りとともに 花火がぱっと開く
行きたいよ 君のところへ
今すぐ かけだして 行きたいよ
まっ暗で何も 見えない 怖くても大丈夫
数えきれない星空が
今もずっと ここにあるんだよ
泣かないよ 昔
君と見た きれいな空だったから
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💙春方 紫苑 (cv:もる)
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