薄ら氷心中
雪代つらら(cv.えりざ)
薄ら氷心中
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「化け物!」「あっち行けよ!」「村に降りて来るな!」
つららのように尖った彼等の言葉は僕の心を幾度も突き刺した。
嗚呼、何故迫害されなくてはいけないのか。皆と何も変わらないのに。交わす言語も生まれ育った土地も、見た目や心だって同じだと云うのに。
魔法よりも強力な言葉たちはどんどんと僕のなかに蓄積されていって。誰も立ち入ることのない森の奥深くまで歩みを進めて。僕の存在が"言い伝え"に代わるまで、ひっそりと生き続けて…。
そうして僕は、見つけられたのだ。
雪の中、太陽のような君に溶かされて。
「こんにちは、白髪のお嬢さん。あぁ、怯えないでくれたまえよ、ボクは、そう…美しい旅人さ!」
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ねえ、如何して目を合わさうともしないの。何故。
屹度「直視に耐へない。」とでも云ふのでせう。だうせ。
ぢやあ一体誰よ。こんな女にしたのは誰。
ねえ、待つてゐたんだよ追つて来てくれるのをずつと。
やつと会へたつてのに抱いてもくれないのか。一寸。
あゝ人生ご破算。お前さんあんたの所為だつて。
分かんないの。仕合せつて何。何れが其れだつてのよ。
面倒臭いわ。脳味噌も腸もばら撒いて見せやうか。
骨の髄まで染め抜かれた女をご覧なさい。
#confeito #こんふぇ #ユニット #林原めぐみ
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