D100 シオン
紫苑本丸
D100 シオン
- 3
- 1
- 0
#紫苑本丸
あれから数日、私は審神者の力を使ってみんなを目覚めさせた。
今思うと、私が生きたいと思うまで彼らは目を覚さなかったのではないか…そう思う。
みんなはというと…もうすっかりピンピンとしていて、保護施設に活気が生まれていた。
「一時はどうなるかと思ったけど…みんな生きていて良かったよね。」
「本当ですよね…!」
「まさかお守りを持たせてくれてたことは知らなかったけどね。」
少し不貞腐れた表情で言う加州は今では少し可愛く思えた。
「ごめん。…何て言えばいいのか分からなくて、恩返しのつもりだったの。」
「いいよ、僕は主のそういうところも好きだよ。」
「それにしても…随分変わったんですね。」
「うん。…これもみんなのお陰だよ。」
「お陰だなんて…、俺たちはなにもしてないよ?」
加州の言葉にみんなが頷く。
「あ、そーそー!それで…、気を取り直して再出発ってことでいい?」
「そうだね…またここからやり直そう。」
「あ、それならみんな無事だったお祝いをしませんか?」
「そうだな、俺も賛成!」
そういう短刀達の言葉が本当に嬉しい。
ここから何もかも…やり直そう。
コメント
まだコメントがありません